イー・ウーマン（ewoman）

はじめまして。臭気判定士の久加亜由美です。
 
「臭気判定士」という資格、初めてお聞きになる方もいらっしゃるかもしれません。簡単にご説明すると、臭気判定士とは嗅覚測定法（鼻でニオイの強さを評価する試験）を行うための国家資格です。私は体臭研究の仕事をしていて、夏になると100名を超える方のワキや頭のニオイを評価し、商品の開発に活かしています。
 
さて、突然ですが、みなさんは男性のニオイである「ミドル脂臭（ししゅう）」という言葉をご存知でしょうか？　中高年男性のニオイというと、多くの方は「加齢臭」をイメージするかと思います。しかし、加齢臭の原因である「2-ノネナール」という物質の発生が本格化するのは、50代以降と言われています。では、もう少し若い30～40代の男性から出ているニオイは何なのでしょうか。それが、先程ご存知かどうかお伺いした「ミドル脂臭」です。
 
ミドル脂臭は、「ジアセチル」という物質が主原因で、35～45歳でニオイのピークを迎えます。また、そのニオイはアブラっぽい不快なものです。加齢臭は枯れ草のようなニオイで、「図書館の匂い」などに例えられるように、不快に感じない人もいますので、その差は歴然です。
 


先日、私が所属する株式会社マンダムで、25～54歳の働く男女を対象に「男性の体臭に関する調査」を行いました。そのなかで、ミドル脂臭と加齢臭について「容認度」を尋ねたところ、ミドル脂臭を「容認できない」と感じた男性は66.3％、女性は81.3％という結果に。一方、加齢臭を「容認できない」と感じた人は男性でわずか5.4％、女性で13.2％と、9割の方は加齢臭を「容認できるニオイ」だと認識していたのです。「加齢臭＝悪臭」というイメージは、必ずしも当てはまらないことを分かっていただけたでしょうか？
 
今週は簡単に「加齢臭」と「ミドル脂臭」の違いと、「加齢臭」はそれほど不快なニオイではないと知っていただいたところで、みなさんにまず「ミドル脂臭」という言葉をご存知かどうか伺いたいと思います。
 
あなたは、「ミドル脂臭」という言葉、知っていますか？
 
「YES（知っている）」という方は、どこで知ったのか・ミドル脂臭を感じたことがあれば、それはどんなときだったのかも合わせてお教えください。
また、「NO（知らない）」という方は、今回の「加齢臭」と「ミドル脂臭」の解説を読んで、ご質問などがあればぜひお寄せください。
 
皆さんのご意見とご感想、お待ちしております。
 
※この円卓会議は毎週金曜日に更新し、7/10まで１ヶ月間開催します。

• 2015.06.19
• 久加亜由美 （株）マンダム　技術開発センター　研究員、臭気判定士