イー・ウーマン（ewoman）

過去を厳しく顧みることから（Elda・東京都・54）

「どちらが本当のことを言っている？」という問いかけは、一見、幼児の喧嘩の仲裁のようだが、勿論そうではなく熟慮の上で設定された質問と理解した。言論の府たる国会に、ロジカルシンキングどころか「前に自分が言ったことを、何の説明もなく取り下げたり変えたりしてよい」「言葉どおり行動する必要はない」という、現代社会に生きる人間としてごく基本的な筋道を踏みにじる多数の人物を「選良」として送り込んできたのは私たち。ここに至る選択を一人一人が厳しく振り返ることから始めよう。

信頼関係で仕事は回っている。（ayaPa・神奈川県・41）

ビジネスで重要なのは信頼関係である。誰に仕事を任せるか、誰とビジネスをするか、において、仲良しな人にお願いしたくなる気持ちはよくわかるし、仲良し同士で仕事をした方が、コミュニケーションが十分に取れて最大の成果を生み出せるもの。しかし、公の場合、公平性が必要。加計学園がベストな選択肢であるならば、正々堂々と説明する必要がある。疑いの余地があるなら、その時点で首相は失敗していると言える。

珍しい話ではない（ゆいたんパパ・東京都・44）

仕事柄、政治家案件など扱うので、癒着は当たり前のように行われるし、補助金が自民党が有利なようにばらまかれるのは周知の事実であり、驚くべき事ではないと感じている。私も生きるために不本意ながら片棒を担がされることもある（ただし職業道徳として、法に触れないようなケアはする）。政権を支持している人の多くは、むしろそれを期待して支持している。問題は、それを支持しない人たちが、受け皿がないことを言い訳にして投票行動を行わないことだと思う。

空気を読んで（ゆうあんどみいこ・東京都・53）

「ご意向」自体も優秀な官僚の方々が「空気を読んだ」のか、官僚の働かせ方を良く知る総理が「空気を読ませた」のか？！指示はなくても気がきく下が勝手に知恵を絞る図は、縦割りの組織ではよく見かけます。私は、このような組織体制で、強い上が意図すれば、証拠を残さず何でもできるとすら思っています。高い志を持っているはずの官僚の方々が、上ではなく世の中を見て本来の仕事をできるようにと願っていますし、上に立つ政治家を選ぶ責任も痛感しています。

ひどすぎます（iina・東京都・58）

文科省の役人が嘘の記録を残す必要は全くなく、文科省の記録はすべて忠実に事実関係を記録したとしか理解しようがありません。森友学園問題では、財務省が記録をパソコンごと処分するという暴挙がまかり通ってしまいました。公務員も国会議員も、給料はすべて私たちが払う税金です。国民のために仕事をしない国会議員も公務員もやめてほしい。どさくさに紛れて共謀罪を通すのは暴挙としかいえない。

忖度！（ま・東京都・52）

安倍総理と加計理事長の繋がりを関係官庁が知らなかった訳がないことがある程度明確になってきたことを鑑みると、総理が明言していなくても「忖度」されたとしか考えられません。複数のコメンテーターが発言しているように「李下に冠」であるべきだったのに、それすら出来ない人間が国政のトップ！？　本当に情けない国に成り下がったと思います。

役人の横暴（DiamondBar・東京都・48）

私が気になったのは役人の横暴さです。禁じられている天下りをとがめられれば、報復とばかりに政治家介入を示す文書を漏えい。俺たちに逆らえばこうなるんだといわんばかり。政治家の口利きはどこにでもあることで、問題は見返りをもらうこと。文書が機密扱いであれば外に出たのも問題です。こんな役人に国を任せていいのか、そちらのほうが心配になってしまいます。

政治家の周辺は、当事者にならず（シンゴパパ・静岡県・50）

意向が働いたかどうかは、オープンな場所で質疑や喚問して頂きたいです。一番の問題は、政治家とその周辺（やはり定義が曖昧ですね）の人は、行政が許認可を与えるような「当事者になってはいけない」と考えます。政治家本人、家族、友人、親戚縁者は、学校開設にしろ、特区申請にしろ、当事者であってはならないのです。岩盤規制に穴を開ける、のはいいのですが、穴を開けたその先に、政治家の周辺の人がいてはいけないのだと、今回の件で改めて強く思いました。

取合う価値なし。くだらないです（はるまる・神奈川県・36）

国の教育のトップが出会い系？このような人物の言う事を真に受ける方がおかしい。前川氏の復讐、民進党の反安倍。50年も頑として動かなかった獣医師の件、逆に安倍さんは褒められる方でしょ。というか、こんなことに割く時間は無い。前川さんをヒーロー扱いしたり、メディアはいい加減にして。もっと大切なことがある。日本の立ち位置、果たすべき役割、政治に関心を持たないといけない。まともで実のある国会運営してほしい！この円卓会議の題も間違っていると私は思う。

文書からはそう思えない（kko・海外・その他・52）

文書に目を通しましたが、「総理のご意向」は「加計学園」ではなく、「獣医学部の早期設立」にかかっているように感じます。文書そのものは稚拙で正式なもののようにはみえません。私も、その時点で自分が理解したことを、文書でチームに連絡することがありますが、そういう種類のものではないでしょうか。とすれば、正しい理解で書かれたのか疑問が残ります。そのような文書はこれからも出てくると思いますが、そういう議論を国会で続けるのは時間がもったいないと思いました。

投票ありがとうございました、およそ9割の人が「総理のご意向が働いた」と感じているようです。
 
真実は多数決で決まりません。しかし、忖度も含め「総理のご意向が働いた」と推測する人が圧倒的に多いという現実は、政権支持率が下がったことと無関係ではないでしょう。
 
でも、現段階では「事実は不明」ということです。私たちは「本当のこと」をどこまで知ることが出来るのでしょうか。
 
記憶に遠くなりましたが、森友学園の事件がありました。籠池理事長は「安倍昭恵さんが100万円寄付してくれた」と言い、昭恵さんは「寄付していない」言います。どちらかがウソを言っているのですが、真実は分かりません。
 
でも多くの人は自分なりに判断していると思う。真実を語るのは籠池さんか、昭恵さんか。状況を含め、どちらの言い分が腑に落ちるか判断している。真実は分からないが、大勢がどう受け取るかで世論は変わります。
 
ところで、総理が「ご意向」を示すのは悪いことでしょうか。はるまるさんは「褒められる」と評価しました。kkoさんは「獣医学部の早期設立」を促しただけと指摘しています。首相が「この方向でやろう」ということはよくあります。首相夫人が学校法人に寄付をすることだって、違法ではありません。
 
なのに「総理の意向」や「100万円の寄付」がなぜ問題になるのか。なぜ頑なに「無かった」と否定するのでしょう。
 
加計学園と森友学園に共通するのは、行政がフェアに行われたか、が問題にされていることです。ayapaさんは「公の場合、公平性が必要」と指摘しています。
 
国家戦略特区は、特定の業者に、特別に事業認可する。つまり「特権」を与える、ということです。「総理の意向」だろうと「官邸最高レベルの指示」だろうと、ルールに従って公正に行われたなら何も問題はない。それが怪しい、ということで議論が沸騰しています。
 
首相は権力を握っている。「安倍一強」と言われるほど突出した存在です。だったら少しぐらい好きにやらせてやったら、と寛容になるのが大人の判断なのか。それを許したら民主主義はおしまい、なのか。あなたはどう考えますか？





★山田議長の過去の円卓会議より
・米大統領選。この選び方、いいと思いますか？
・おカネが動く五輪、仕方ないですか？
・本土の人は、沖縄に冷淡だと思いますか？

• 2017.06.26
• 山田厚史 ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員