イー・ウーマン（ewoman）

メリットの方が上回る（kyoko004・神奈川県・44）

必要な方を優先していただき、順番が来たら打ちます。子どもを持った時、打たなくてはならないワクチンの多さに驚き、色々と調べました。そしてワクチンはメリットとデメリットを考え、メリットがデメリットを大きく上回るのであれば接種した方がいいという基本的な考え方が理解できました。なので、副反応の内容や発生頻度も従来のワクチンと変わらず、また早く集団免疫を持つ方が社会全体が安定すると考えるため、接種したいと思っています。

もちろん接種します（Cosmo Haruka・東京都・32）

体質や、ご病気の関係で「接種することができない」というのであればなら話は別ですが、個人の感情で「接種しない」という選択をするのはよくわかりません。接種後に体調が悪くなる可能性があるのはインフルエンザ予防接種も同じで、自分に弱いウイルスを入れて自分の免疫細胞が記録をつくり、次に同じウイルスが来た時に免疫細胞が戦いやすくするという機会を奪うのは自分自身にやさしくないと私は考えます。

私の部署は全員接種予定（まうやん・東京都・50）

私は医療従事者なのですでにワクチンを接種するか否かが問われ、そしてそれにまつわる臨床研究のための数十問のアンケートに応えました。おそらく来週には接種ではないかとのこと。一部の医療施設ではネガティブキャンペーンが行われたようで接種者が少ないと聞きますが、私の所属する科では全員接種予定で接種曜日も決まっています。本当は安心の日本製を接種したいところですが・・・。私たちが接種することで少しでも誰かの役に立つことがあれば、という思いが強いです。

受ける意思を発信することが重要（YOHEI・東京都・36）

私は、日本人は過度に心配している場合が多いと思います。受けたくないと言う声が多いと知ると、受けないという選択に傾く人が多くなる悪循環に陥り、そうなると集団免疫がつかなくなります。ワクチンのネガティブ事例の方がニュースになりやすいですね。なので、受けて問題なかった、よかったいうポジティブなメッセージを出すことが重要だと思います。

ためらいはありますが（イモゾン・大阪府・46）

異例の早さで開発・承認されたので正直不安はありますが、周囲や医療に迷惑をかけにくいように、順番が来たら私は受けようと思います。自分の属性から、順番がそう早く来ないはずなのもあるかとは思います。インフルエンザのワクチン接種も、以前の働く人の円卓会議で議長の解説を読んでから受けるようになりました。ただ、周囲の人がもし打たない選択をしたら、その人に自分が打つ理由は伝えても、あえて強く勧めることまではようしないと思います（インフルエンザのワクチンも同様です）。

社会的プレッシャーで、受けます（ほひこ・神奈川県・44）

注射が大嫌いです。でもインフルエンザで会社を一週間休んで以来、毎年受けてます。それでも感染して休んだことはあります。コロナワクチンは、会社を休めないプレッシャーに加えて、自分が感染を広めないというプレッシャーが大きいので、受けます。効くかどうかは、わからないけど。安全性については、自分は大丈夫と思ってますが、高齢の家族については心配ですね。ちなみに2021年にもなって「針」による注射が続いていると思いませんでした。注射嫌いとしてはそこの技術革新も願っております。

順番が来たら接種します（留加・宮城県・57）

私は順番が来たらワクチンを接種します。基礎疾患があるので少しでも早くと思いますが、いつになるのかはっきりしない所が不安でもあります。実際に既に接種された医療従事者の方々のSNSなどの投稿を見る限り重篤な副反応はないようですから、アレルギーなどで接種出来ない方以外は接種して欲しいと思っています。この一年以上コロナ禍で大変な状況を過ごしてきた日々を一日も早く終息させるために、ワクチン接種は必要だと思っています。

基礎疾患があるのですが（照葉水芸・石川県・56）

膠原病のためステロイドを服用しています。まだ主治医には確認してはいないし、不安はあるのですが、時がくれば接種したいと思っています。

安全性と有効性に不安がある（sirahiro ・広島県・54）

私は新型コロナウィルス(COVID-19)感染症も怖いですが、緊急に使用が認められたワクチンには、安全性と有効性に不安があり、順番がきても決断できないです。私はインフルエンザのワクチン接種をしてその後体調を崩したことがあります。体調を崩さなかったこともあります。COVID-19ワクチン接種して、体調を崩した場合の治療法があれば、ワクチンを打つと決断するかもです。今回しっかり皆さんの意見を聞いて考えたいです。

効果と副反応の知識が未消化（やっちゃん２４・大阪府・52）

ワクチンを接種しない理由は、ワクチンの効果と副反応が自分の中で理解し切れていないためです。私は持病のため多量の薬を服用中で、最近はいろいろなアレルギー反応が出てきているので、ワクチンの副反応がとても不安です。本会議で学び、考え不安解消に繋げられることを期待します。

みなさん、初日の投稿、ありがとうございました。
全体の意見は、初日で、90名以上の投票とともに、たくさんのご意見、ありがとうございます。本ワクチンへの関心が高さの表れだと思います。
 
投票では7割以上の方がYESで、接種を希望する方のご意見としては、「メリットのほうが上回るから」kyoko004さん、医療従事者のまうやんさんは「私たちが接種することで少しでも誰かの役に立つことがあれば」との想い、そして、「自分が感染を広めないという社会的プレッシャー」により受けるというぽひこさん。「コロナ禍を一日も早く終息させるため」と留加さんのご意見をいただきました。
ご自身の感染予防とともに、社会への感染蔓延の防止、そして、私がいつも尊敬する日本人の周囲への気配りですね。
 
一方で、希望されない方のご意見として、shirahiroさんややっちゃんさんは、「安全性」「有効性」「副反応」に不安があり、この会議で意見を聞き、学び、考えたいと期待を示しています。接種を希望されないというご意見ですが、現時点で得られる情報量の少なさによる不安が大きな要因かと思います。
 
そこで、本日は、ワクチン接種の有効性について考えてみたいと思います。
 
Pfizer/BioNTechのmRNAワクチンの治験データを参考に解説します。この治験は、米国、ブラジルなど、複数国の154施設で実施し、18歳から85歳の43,448人が参加しました。21,720人がmRNAワクチン接種を受け、21,728人がワクチンではないもの（プラセボ群）を接種受けました。
 
2回目の接種後、ワクチン接種群が8例、プラセボ群が162例COVID-19を発症しました。
 
ワクチンの有効性の解析方法は、「ワクチン接種群で対象疾患を発症した数」と「プラセボ群で疾患を発症した数」から、ワクチン接種によってCOVID-19リスクをどの程度減らせたかを評価します。
計算式は、8/162となり相対危険度は0.049となり、予防効果、いわゆる一般的に解説されている有効性は、1-0.049＝0.951、つまり、95.1％と計算されます。
 
マスコミで95%を超える有効性が示された、との報道は、これです。
Table3 をご覧ください。ModernaのｍRNAワクチンでも、ほぼ同等の有効性が示されています。一方で、AstraZeneca/Oxfordのウイルスベクターワクチンの有効性は、ｍRNAワクチンより低く62〜90％です。といっても、一定の有効性はあると判断できます。実際、インフルエンザワクチンは、年によっては50〜60％のこともありますから。
 
Table3  COVID-19ワクチンの臨床試験における有効性



 
なぜ、「有効性に幅があるか」というと、治験中に接種量を間違えたことから、２つの接種量群ができてしまいました。Table3の低用量群と通常量群です。ワクチンは、一般的には用量依存性で免疫応答が強くなりますが、このワクチンは低用量群の方が90％と高い有効性が示されました。その理由はわかっていません。実際の接種は、通常量で接種（予定）されるため、有効性は62％程度ですが、今後検討される可能性があります。
 
ここで、本日、皆さんと議論したいのは、2つの異なるワクチンの有効性に大きな差がある場合、国内で、どのように分配したら良いと思いますか？ つまり、対象者をどうすればいいでしょうか？
 
煩雑になりますが、重症化のしやすさや基礎疾患の有無によってですか？（この方法は、あまりにもロジが複雑すぎて不可能に近いです）もしくは、割り切って、地域や時期、年齢によってですか？ 皆さんのご意見をください。
 
2009年に発生した新型インフルエンザパンデミックの際も、海外から輸入されたワクチンと国内産のワクチンで、同様の事象がありましたが、ここまで大きな違いはなかったので、それほど大きな議論にはなりませんでした。
 
有効性とともに安全性はとても大切な要因ですので、次回、安全性を議論します。
 
※Pfizer/BioNTechのmRNAワクチン有効性95％の解釈には、今後も注意しなければならないことがあります。2回のワクチン接種後、感染者数をカウントし有効性を解析しましたが、感染者を確認する期間が短いことです。ワクチン接種後、数カ月から1年程度感染者数を観察した場合、ワクチン接種群に感染者が増えれば有効性は低下します。次回の安全性で説明しますが、ある種類のワクチンは、ワクチンを接種した方が、症状が顕著化しやすいこともあります。




★田村議長の過去の円卓会議より
・コロナとインフルエンザ。対策、できていますか？
・地域の感染症情報、気にしていますか？

・母乳と粉ミルク。赤ちゃんの健康に影響があると思いますか？
 

★関連テーマのアーカイブより
・コロナで外出自粛延長！心の安定、保てていますか？
・コロナ疲れ。体調変化ありますか？
・コロナ禍でパートナーとの関係は変わりましたか？

• 2021.03.08
• 田村大輔 自治医科大学 小児科学 准教授、医薬品医療機器総合機構 新薬審査外部専門委員