佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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南谷真鈴さん

エキスプローラーズ・グランドスラム 世界最年少達成記録保持者


山を登っていると、まるで瞑想のよう

佐々木

家庭でいろんな課題やトラブルがあるっていう家は、実はいっぱいあると思うんだけど、そこから山に足を運ぶっていうところへは、どういうふうにつながっていくの? 誰かから山登りに誘われたとか、そういうこと?

南谷

そもそも、初めて山と出会ったのが13歳の時で。13歳の時に、ボランティアを兼ねてネパールにあるアンナプルナのベースキャンプまでトレッキングに行ったんです。その時に、山を登っていると、まるで瞑想のようだなっていうことに気付いて、心の中の、騒音のような騒めきとか、そういったものから解放されるような気持ちになったんです。達成感もあるし。で、そこから、青少年団体、香港のエディンバラ公国際アワードってご存知ですか? エディンバラ公国際アワードが香港にあるんです(香港名称:HKAYP)。それに参加して、そこからどんどん山に登るようになっていき……。

佐々木

初めのトレッキングっていうのは、学校のイベントだったんですか?

南谷

はい。学校行事です。ボランティアを兼ねてトレッキングしに行って。何か、見えなくても、心の山があるというのは分かっていたので、じゃあ、どうやってこの山を乗り越えればいいんだろう、本当の山に登るしかないな、と思って登りに行ったんです。

佐々木

温かい、問題のない家庭に育って、家から学校、学校から家っていう子どもなら、あんまりいろんなことを考えないかもしれないのに、住む国が変わったり、いろんな国籍の人に会ったり、いろんなタイプの学校にも行っていて、家庭にもさまざまな課題があって。真鈴ちゃんの中では、良く言えば、考えるための環境があったってことですね? 人生を考えたり、未来を考えたり、自分って何だろうかって考えたりする機会を与えてくれる材料が周りにいっぱい、13歳にしては、あった。

南谷

うん。

佐々木

だって、13歳であんまり人生哲学なんて考えないかな、と思うからね。


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