イー・ウーマン（ewoman）

弾力性ある思考（真打ち・栃木県・42）

震災直後、家族が「家の土地を、こちらへ来た人の仮設住宅に使ってもらおう」と市に出向いたが、「市の土地を優先的に使用するので結構です。」との返答。家の優先順位は後ということなのか、それとも不要な話だったのか。市の対応が、効率や順応性に沿っていれば良いのだが……。議長も仰っていた通り、行政の"危機に際した場合の例外的な対応"の有無が、迅速性の大きな妨げのように思えてならない。

市民の力で。（ｔａｍａｍａｙａ・神奈川県・42）

私が震災関連のニュースやネットで感じることは、被災者の方のパワーと、助けようとするNPOや様々な団体、また、個人のボランティアの方達の思いの強さです。被災者の方達が手を取り合って、商店街をオープンさせたりとか、ネット上で建築資材などの応援を頼めば、他県からすぐに応援が飛んでくる所などを見ると、市民レベルで、少しずつではありますが、力強く進んで行っているのではないかと感じています。

すべて（akodechu・福岡県・32）

負担増でも、公有化すればいいと思います。トップダウンで現地の復興が出来ると思います。私は、遠く九州からテレビで現状を知るしかありませんが、いまだ避難所暮らしの方々も多くいると聞いています。職を失って、明日が見えない人も多くいることと思います。今国がすべきことは、国民に「未来」を与え、夢を持たせることだと思います。明るい兆しが見えれば、前向きになって、復興もすすむと思います。現地の人に寄り添った、一日も早い復興（現状回復）を望みます。

二次・三次へと（kimirie・兵庫県・41）

表面的に、多少、瓦礫の撤去などあったとしても、まだまだ。それどころか、原発問題など課題は広がってきていると思います。実際、もう15年以上経つ阪神淡路大震災でさえ、復興したとはいえ、我が家の周りには空き地や手付かずの空き家もあります。そう簡単ではない上、今の政策、有耶無耶な対応では、なかなか進まないのでは？

国としてのリーダーシップの欠如（ayaPa・神奈川県・35）

まだどう復興するのか全体像が見えません。財源もどうするのか、見えません。政治家からは、ワクワクするような、思わず拍手するようなアイデアもありません。怖がっているのでしょうか？　正解はないのですから、後で間違ったと判明したとしても、国民の期待に答えるようなプランを立てるのが仕事なのに。国も企業も日本人全体がモヤモヤになってしましました。震災は、マイナスからのスタートなので、とにかく手を打てばプラスになるので、是非政治家は勇気を持ってほしいです。

「国民に未来を与え、夢を持たせる」（akodechu）ビジョンを描くには、津波や地盤沈下で被災した土地の公有化をすべきだと、私も思います。民有地の買い上げはできない、という固定観念から自由にならないと、復興ははかどらないでしょう。

行政の固定観念が復興を遅らせた例はたくさんありますが、仮設住宅もその典型だと思います。民間住宅の借り上げや公営住宅の建設のほうが、東北の現実に沿ったものだと思います。せっかく土地の提供を申し出ても断られたという例を「真打ち」さんは挙げていますが、これも民有地はだめという固定観念からでしょう。

これに対して、自由な発想から復興を手伝っているのがボランティアや非営利団体の活動で、行政のすき間というよりも、遅れたところを見つけ出して、被災者の支援をしています。復興で進展を感ずるのは、「tamamaya」さんが指摘するように、「市民のレベル」の動きのところかもしれません。

今のままのうやむやな対応では困る、と「kimirie」さん、政治家は勇気を持て、と「ayaPa」さんは言います。それでは、次の首相に何を望みますか。震災復興で最優先にしてもらいたい政策を挙げてください。

• 2011.08.26
• 高成田享 コラムニスト、元 朝日新聞論説委員