イー・ウーマン（ewoman）

2020年、1964年の東京オリンピックから56年ぶりにまたオリンピックとパラリンピックが東京で開かれます。2016年のときは、リオデジャネイロに敗れましたが、今回は有力候補だったトルコのイスタンブールやスペインのマドリードを退けての「圧勝」でした。
 
アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたIOC（国際オリンピック委員会）総会では、日本のプレゼンテーションが話題になりました。「お・も・て・な・し」とか「私はスポーツで救われた」とか。もっともいちばん話題になったのは「状況はコントロールされている」でしょうが。
 
バブルがはじけて以来、日本の地盤沈下が進んできました。GDP（国内総生産）でも中国に抜かれ、3位となりました。2011年の東日本大震災では原発事故も起こし、リスクも満足に管理できない国という印象を与えてしまいました。
 
そうした中で、何とか日本に元気をつけたいと思っている人はたくさんいます。オリンピックは、経済効果も3兆円から4兆円と言われています。実はこの金額そのものは大したことはありません。7年間で3兆円ですから1年にならすとせいぜい5000億円。これはGDPのわずか0.1％に過ぎないのです。それよりも、このオリンピックをきっかけに日本を訪れる外国人が増え、より多くの人が日本を知ってくれる効果のほうが大きいと言えそうです。
 
さて皆さんはどのようにお考えになりますか。東京五輪、日本のプレゼンスは上がりますか？


◆藤田議長の過去の円卓会議より
・参院選、あなたの期待通りですか？
・アベノミクス、まだ期待できますか？
・GDP3位転落はショックですか？

• 2013.09.20
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹