イー・ウーマン（ewoman）

5月の連休が明け、国会では憲法改正の実質的な論議が始まりました。
 
また、今国会では、集団的自衛権の行使を含む安保法制の関連法案の成立も予想されています。
 
憲法改正のおおよその流れは、以下のとおりです。
 

①「憲法改正原案」が議院に発議される。→ ②各議院で総議員の3分の2以上の賛成を得て、国会が憲法改正を発議する（憲法96条1項）→ ③その後に行われる国民投票で賛成が投票総数の過半数の場合、発議された憲法改正案は、国民の承認があったとされる（憲法96条第1項）

 
憲法改正も、安保法制も、全主権者（全国民）にとっての最重要案件であることは、誰の目にも明らかですが、これらの国民の最重要案件を国会で議論している議員は、最高裁が、平成23、24、25、26年大法廷判決で、「投票価値の平等が『違憲状態』であると判決した」選挙（ただし、選挙区選出）で選ばれた『違憲状態』議員です。
 
この円卓会議では、これまで3回に亘り、1人1票でない選挙（住所によって1票の価値が差別されている、投票価値が不平等の選挙）の違憲性につき、日本が、（国会議員主権国家ではなく）国民主権国家であるという観点から、憲法の条文に基づき、議論してきました。
 
昨年の最高裁大法廷判決では、5名の最高裁判事が、
 
『投票価値の不均衡の下で行われた選挙（即ち、違憲状態）で選出された議員は、国会の活動をする正統性がない』
 
との補足意見を述べました。
 
今回の円卓会議では、憲法改正の手続きの中の3分の2（上記①及び②）を、「『国会の活動をする正統性がない』と5名の最高裁判事が判断している」国会議員が行うことの違法性について一緒に考えてみたいと思います。
 
まずは、「憲法改正の手続き、理解していますか？」にYES、NOでお答えいただき、現在の国会議員が憲法改正を議論することについてどう考えるか、正統性があると思うか等、ご意見を投稿して下さい。
 
今回もどうぞ宜しくお願いいたします。
 
※参考
平成26年最高裁大法廷判決の補足意見（抜粋）：

（同判決20頁下9行～下5行） 「投票価値の不均衡の是正は、議会制民主主義の根幹に関わり、国権の最高機関としての国会の活動の正統性を支える基本的な条件に関わる極めて重要な問題であって、違憲状態を解消して民意を適正に反映する選挙制度を構築することは、国民全体のために優先して取り組むべき喫緊の課題というべきものである。」（強調　引用者）

 
平成26年最高裁大法廷判決より


★升永議長の過去の円卓会議より
・「違憲・無効」判決。憲法で一票の平等（人口比例選挙）が保障されていること、
ご存じですか？
・一人一票のニュース、理解していますか？
・今、日本は一人一票でないこと、ご存知でしたか？