イー・ウーマン（ewoman）

綺麗事では済まされない。（Nyaon.・兵庫県・41）

日本は憲法で戦争放棄したから平和だったわけではない。平和が続いたのは日本の知性的な位置と、統治した米国が世界一となり、対立するソ連との冷戦という構図がのおかげでたまたま戦争に巻き込まれなかったから。現在、構図は崩れ周辺国が国際的なルールを無視している現状では戦争のリスクは高まっている。今までは平和を守ることを主張してきたが、これからはどうやって平和にするかを改めて考える必要があり、集団的自衛権を行使できると意思表明することで抑止につながると期待しています。

戦争抑止の努力の一つ（オッタム・愛知県・46）

戦争に至るような事態を防ぐ目的でYesです。平和とは国益が毀損されない状態と捉えるべきと思います。日本の外交交渉力を維持するには、安全保障法制の穴を埋める努力は必要になってしまったと考えます。

隣家って誰？（cheetan・千葉県・46）

議長のたとえに対してはYESです。実際に自分の家が燃えるまで見ているだけ、はあり得ません。地理的に隣接している2国の間で戦争が始まり、流れ弾に当たる危険が日本にもあるのに何もできないのだとすれば、集団的自衛権は必要だと思います。このような場合が個別的と集団的のどちらにあたるのか教えていただきたいです。ですが今の議論は隣家を地理的には遠い米国に置いています。集団的自衛権は必要か？＝米国との安保条約は必要か？と読み替えると、それは不要と考えます。

可能な限り限定して協力する（blueberry53・大阪府・58）

集団的自衛権の行使はやむを得ないと思います。アメリカの力が落ちて国内志向が強まる一方、国際的な不安的要素が拡大する中、その対処も放置できないと思います。また、国際社会の中で果たすべき責任も軽視することはできません。大切なのは集団的自衛権という軍事的な関わり方を可能な限り限定して、一方で、外交的な役割を積極的に果たすことで平和的な問題解決に努力する国であるという姿勢を示すことではないでしょうか。

行使は反対、誰が守るか議論必要（シンゴパパ・静岡県・48）

憲法を改正しないで「集団的自衛権を行使」することは明らかに憲法違反なので、それについては反対です。ただし、この国を誰が守るのか？自衛隊だけで守れるのか？米軍を駐留させてこの国を守っている場合、その米軍についてはどうか？それが国外の場合はどうか？課題は多いです。集団的自衛権の行使は、もちろん憲法改正を経て実施されるべきですが、「この国を誰が、どうやって守るか」は、国民全体で議論をし続けるべきと思います。

憲法学者も「違法」と指摘（mayupyon・東京都・44）

集団的自衛権の行使に反対です。戦後70年、守り続けて来た憲法9条を力づくで、「解釈」で変えようという現政権のやり方は支持できませんし、日本が「戦争のできる国」になるならば、それは唯一無二の国の「宝」を失うことだと思います。先日、国会の参考人の憲法学者が揃って安保関連法案を「違法」と指摘しました。こうした発言をしっかり受けとめて国会では「熟議」を行ってほしいです。また、国民的な議論を行う必要性も強く感じています。

権利の主張には賛成します（くろねこやまねこ・大阪府・45）

集団的自衛権の行使には賛成しかねますが、その権利を主張することには賛成です。少子高齢化と財政悪化によって、規模を縮小せざるをえなくなる将来の自衛隊像を危惧しています。それゆえ今まで以上に同盟国との協調関係構築が欠かせません。一方で戦後の安全保障政策は米国の庇護下であったからこそ、米国の紛争には半ば無条件で賛意を示し続けてきたと思います。集団的自衛権というカードを持つことで同盟国との対等かつ強固な関係を確立し、安全保障政策の自由度を高めることを望みます。

子ども達に残すための遺産（lucas・海外・その他・47）

「集団的自衛権」を行使することは、日本が日本の子どもたち、世界の子どもたちに唯一残せる「遺産」を滅亡させることと同じです。大人が「やられたやりかえす」けんかを続けていて、どうして子どもがそれをやめるでしょう？？？

火事でたとえたら（bambinaia・兵庫県・44）

議長の例は災害救助の場合であって、隣家の火事に水をかけても、どこからも非難の起きようありません。隣家の火事に、こっちは水を注いだつもりでも隣にとってはガソリンだった、ということがあり得るのが集団的自衛権なのではないでしょうか。現在の消防は、ボヤの段階であっても管轄周辺の消防署が一斉出動して消火するそうです。世界中のNPOネットワークに応用できないのかと思います。

集団的自衛権に対してNOが圧倒的多数という結果になりました。皆さんの反応は今の世相を反映したものと言えるでしょう。先週は、与党が国会で参考人に呼んだ憲法学者でさえ集団的自衛権の行使容認は「違憲」であると発言したことが話題になりましたが、そのことも一つの「空気」になっているのかも知れません。
 
しかし、この問題を単にYES/NOで判断してもいいのか。それが、一回目のこの設問の僕の真意だったのですが、皆様のご回答は、YESでもNOでも、その問題意識が感じられ、たいへん興味深く読ませていただきました。
 
集団的自衛権の行使を火事で例えましたが、隣接する隣家の家族の消火活動を手伝うのは至極当然の事と言わざるを得ませんね。でも、屈強な家主がやっている重いバケツを一緒に火の中に入って持つことだけがお手伝いの方法なのか。 それとも、動転する家主に代わって、消防署に的確に連絡したり、消防車の誘導をしたり、家主の子どもたちの安全を確保したりすることなのか。お手伝いの方法にも色々あるはずです。身の丈に合ったやり方が。
 
火事の原因が放火だとしたら、放火犯が近づけない"ご近所"をつくることは大切ですね。投稿で複数の方があげていた「抑止」ですね。それは防犯カメラを張り巡らせることなのか。それとも、チョット諍いのあったお隣さんでも防犯という共通な目標のために和解して、自分のためと、みんなのためが、同様に感じられるようなコミュニティをつくることなのか。
 
抑止力とは、「敵が攻撃したら、それによってこちらが被る被害より大きな被害をこちらの反撃によって敵が被るであろうことを分からせる力」ですね。一方で、こうやって抑止力を高めていくと、当然相手も同じことを考えやるわけで、こうして双方の軍備が無制限に高まってゆくことを「安全保障のジレンマ」というのですが、抑止とは未来に備えるという意味で、防災に似ている部分があります。つまり、地震や津波のように実際に起きた、もしくは起きるべく具体的な災害、つまり「脅威」を想定して、それに備えるということですね。
 
ここで質問です。皆様が考える日本の安全保障が想定しなければならない「脅威」とは何でしょうか？　そう考える理由も含めて投稿してください。




★伊勢崎議長の過去の円卓会議より
・日本国憲法第9条の「改正」に賛成ですか？
・自衛隊の“対テロ”協力、支持しますか？
・アフガン支援「50億ドル」、支持しますか？


★伊勢崎議長と佐々木かをりの「ウィンウィン対談」も、ぜひお読みください！
「紛争解決のために、日本ができること
　〜平和外交は、まず相手を理解する事から始まります」

• 2015.06.08
• 伊勢崎賢治 東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授