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会議番号:3429 開催期間 2017年03月03日- 03月10日
皆様、こんにちは。小児科医の田村大輔です。 今年も、年明け早々から、インフルエンザやノロウイルス、そして麻疹まで、いろいろなウイルス感染症が流行していますね。冬季に流行する感染症は、空気が乾燥し人が狭い空間に密集するなど、感染伝播しやすい状況が整っていることから、短時間で感染者が急激に増加します。しかし、中でも特に注意しなければならないのは、ノロウイルスです。 日本国内では、ノロウイルスの感染者は、10月から3月の冬期に増加し、年間約1万人から1万5千人程度感染者が発症すると考えられています。学校や幼稚園そして病院やクリニックなど、人が集まる場所での感染対策は、頭を悩ませます。 通常の感染であれば、1人の患者から数人、そしてその数人の患者がさらに数人と、徐々に感染者を増やしていきますが、ノロウイルスの場合は、1人の感染者から数人にうつることもあれば、状況によっては一度に数百人にうつる可能性もあります。これは、回復しても体内から長期間ウイルスを排泄し続けることがあり社会復帰しても感染源になる可能性があることや、不顕性感染者がいること、そして、感染力が他のウイルスに比較し強いため等が考えられます。 昨年12月、独協医科大学で、ノロウイルスに感染した調理従事者を介した集団感染(167人)が発生しました。今年1月~2月には、和歌山県と東京都立川市で、約1000人前後のノロウイルスによる集団感染が発生し、感染源は同じ食品加工場で調理された「海苔」が原因と考えられています。 2013年から、国内でも、Hibワクチン、肺炎球菌ワクチン、水痘ワクチンそしてB型肝炎ワクチンが定期接種化されましたが、ノロウイルスに対するワクチンは、臨床試験段階で、まだ、実用化されていません。また、インフルエンザのように、抗ウイルス薬もありません。 今回、円卓会議では、「ノロウイルス感染症に備えていますか?」について議論していきたいと思います。YESの方はどんな備えをしているか、NOの方は特に備えをしていない理由を教えてください。 では、みなさま、一週間、よろしくお願いいたします。★田村議長の過去の円卓会議より・はしか流行中。空気感染すること、知ってましたか?・インフルエンザに備えていますか?・インフルエンザやノロウイルス、対策していますか?
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