イー・ウーマン（ewoman）

国会審議は、いつからこんなに品位を欠いたものになったのだろう。テレビ中継で見ながらそんな印象を感じたのは私だけでしょうか。「共謀罪」は、監視の目は市民にも向けられるのでは、という心配をよそに法案は強行採決されました。政府は「丁寧な説明を心がける」言っていたのに、金田法相の答弁は丁寧の対極にあった。
 
森友学園・加計学園は安倍首相夫妻の交友関係が疑惑の焦点でした。上に立つ人は疑われるようなことをしてはいけない、という常識はどこへやら。「お友達を優遇」という疑惑は晴れていません。
 
「総理のご意向」など記された文書が表沙汰になるありさま。メディアは獣医学部新設に首相が関与した疑いを報じました。官邸は「怪文書みたいなもの」と取り合わず、「調べたが無かった」と文書の存在さえ否定。この無理筋が火に油を注いだのです。
 
文科省の前事務次官が「ある文書をないというのはおかしい」と証言。何人もの現役職員が「文書はある」と後に続きました。政策の決定過程を記録する文書を保管するのは行政の基本。突っぱねていた官房長官も抗しきれず、再調査が始まると「無かった」文書が次々と見つかりました。今度は「言った、言わないの水掛け論」。官邸や内閣府は「書かれているような事実はない。指示などしていない」。
 
真実は一つ。文科省の役人がウソを書いたのか、官邸や内閣府がシラを切っているか。当事者は知っているのに。こんなやり取りを見せられるとゲンナリするが、あなたが国政を任せている政治家や官僚の振舞いがこれです。
 
本当のことを言っているのはどちらだと思いますか？　加計学園に獣医学部が認められたのは、「総理のご意向が働いた」と思う人はYES、「それはなかった」と思う人はNOに投票してください。
みなさんの忌憚のないご意見をお待ちしています。





★山田議長の過去の円卓会議より
・米大統領選。この選び方、いいと思いますか？
・おカネが動く五輪、仕方ないですか？
・本土の人は、沖縄に冷淡だと思いますか？

• 2017.06.23
• 山田厚史 ジャーナリスト・元朝日新聞編集委員