イー・ウーマン（ewoman）

怒りを感じるが冷静に情報収集（ゆみ子・愛知県・35）

「北朝鮮の弾道ミサイル発射」のニュースを知った時に、一番初めに怒りを感じました。詳しい情報を検索するうちに、わざわざ選んだミサイルの通過コースと日本の被るリスクを知り、脅威を感じる一方で、日本が冷静に対処する必要があるところを、怒りの感情が出て過激でデメリットの多い選択をしないかと心配になっています。終戦記念日に学ぶ教訓を現代の外交に生かす政治家を選ぶことも、私たちの責任なのだ、と思いました。

避難準備しました!!（kitazakura・北海道・53）

今回、携帯やテレビより先に、住居自治体のIP放送警告音が鳴りました。最初、機械の不具合による誤報かと一瞬思いましたが、追って次々とアラートがあり、現実ととらえたところです。避難支度を調えつつ、テレビで情報収集をしました。浴室の戸を開け、浴槽に家族と布団をかぶり安全確保しようとした時、ミサイル通過の情報が入りました。ミサイル燃料が強度の毒性とは知りませんでした。情報がないのも脅威です。

手をこまねいて見ているだけ（ayaPa・神奈川県・41）

火災訓練、地震訓練、防犯、交通安全、痴漢対策などなど、自分の人生で想定できるリスクに対して身の守り方を知っているつもりでした。しかし、ミサイル訓練はしたことがありません。新たな脅威です。身の防ぎ方がわからず、飛んでくるミサイルを待つのみとは、こんな恐怖は初めてです。そして、自分の次の世代達は生まれながらにミサイル訓練をするのかと思うと、「私達の代でこんな世の中にしてしまった、何とかより平和に戻さなければ」と強く思います。

米軍基地の町にいるのでいつも。（いーちゃん・青森県・56）

北朝鮮の狙いは米軍基地もありますので、いつも恐怖です。米軍関係者はそれなりに米軍に守ってもらえますが、一般の日本人はどうなるのだろうかと。Jアラートは、携帯会社により翻訳アプリを使えますが、基地外に住居していて、その方法がわからないアメリカ人の方たちは本当にびっくりしたようです。政府は外国人の方たちにも理解できる方法を考える必要があるのではないでしょうか。

マスコミの姿勢は疑問だらけ（hiro2・58）

脅威は感じますが、アラートのあと、どの局もミサイル一色の報道だったのは異常だと思いました。テレビで見た弾道ミサイルの進路はまるで飛行機が飛んだようなまっすぐな直線を地図の上にあらわされていましたが、実際の高度を勘案すると、誤って北海道に落ちる確率は少ないように見えました。あまりにも冷静さを欠いた朝のテレビの状況に日本のマスコミのレベルが北朝鮮と同じレベルになってしまったのでは？と疑問しか感じませんでした。

日本が標的となると仮定して…（てりは・奈良県・47）

日本国内を標的にした攻撃は実際はないのではとは思っていますが、失敗して国内に墜ちる可能性もありで、そういう意味での脅威は感じます。彼の国の状況から、実際に日本が標的となる可能性はゼロではないと思います。そうなったとすると、例え事前に避難訓練などしていたとしても、身の安全を図ることは困難でしょう。迎撃も失敗の可能性がありますし。こうした脅威や不安を感じる状態を終結させる有効手立てが、国にも国際社会にも無いようなのが何とも歯がゆい限りです。

国の性質上（地球交響曲・大阪府・40）

しょっちゅう実験している分、発射と命中精度の技術向上があるのは確かで、空中分解しての被害は狙っての直撃よりも少ないと思っていますが、それを考えても軍事力しか頼るものがなく、独裁国家という性質上追い詰められたら何をするか分からない（弾道ミサイルと核の性能向上をもう少ししたらですが）というのがあるので。

ミサイルそのものよりも（Jerryb・東京都・50）

このような高度な兵器が、自国のメンツのみにとらわれて国民の生活や外交にまともに取り組もうとしない人物の掌中にあるということに脅威を感じています。花火でもゲームの手札でもないのにもてあそぶ、その国際感覚のなさが私には恐ろしいです。

怖いです（いつもにこにこ頑張ろう！・大阪府・50）

技術力はそれほどないと勝手に思い込んでいましたが、日本を越えていける、飛行機等にはぶつからないように、と軌道もしっかり設計出来るのであれば、権力を誇示したいというそれだけで、とんでもないことをしてしまうのでは、と恐怖を感じます。

平和ぼけしています（しのんぬ・28）

大変なことが起きていると感じてはいるものの、正直「脅威」とまで思えない自分がおり、テロや戦争のように遠い世界のニュースとして捉えてしまっています。軍事的な挑発はすれど、実際に攻撃をして甚大な被害を出し、世界をさらに敵にまわしてしまうまでの決断、そしてその姿勢の持続性が今の北朝鮮にあるのかが疑問なため、このように思ってしまうのかもしれません。

今のところ脅威ではないですが（blueberry53・大阪府・61）

北朝鮮のミサイル発射については今のところ脅威ではないと思います。その理由は、韓国に対して米韓同盟があるので軽々に手出しはしないように、日米の同盟関係に対して手を出すとは思えないからです。ただし、万一、日米同盟にひびが入るようであれば、くさびを打ち込むべく様々な軍事的圧力がかけられる恐れがあると思います。また、それに対して日本が対処できるとは思えないので、その時に本当の脅威になると思います。

　今回の「列島越え」弾道ミサイルでは、Ｊアラートの運用についていくつかの課題が浮き彫りになりました。そのうちの一つが、昨年の熊本大震災でも注目されましたが、日本在住であれ観光であれ、日本人以外の人たち＝外国人への避難告知と誘導です。日本上空通過当時、たまたま函館にいたことは初回に記しましたが、防災無線のサイレンやＪアラートの意味が分からず、怪訝な様子で函館朝市の散策を続けていた外国人観光客の姿が目立ちました。同じホテルにいた中国人観光客に聞いたところ、ちょうど早朝６時過ぎにサイレンが鳴った為か「時を知らせる音かと思った」と話していました。＜いーちゃん＞さんの指摘はごもっともですね。
 
　一方で、＜ｈｉｒｏ２＞さんが指摘されたように、Ｊアラートを巡る我々マスコミの取り上げ方も見直す必要があるかもしれません。恐怖を誇示して「少しは妥協してもいいから対話するしか選択肢がない」状態に相手を追い込むことが、瀬戸際政策と称される北朝鮮外交の特徴の一つでもあります。追い込もうとしている相手はトランプ米政権ですが、トランプ大統領と最も親密な外国首脳とされる日本の安倍首相が説得に動くよう仕掛ける思惑が今回の発射にはあるかもしれません。
 
　ただ、技術的にＪアラートを運用する、しないの前提となる日本海の日米イージス艦群や米国の早期警戒衛星によるレーダー解析は、弾道ミサイル発射直後に正確な軌道計算をするのが難しい場合もあるようです。上昇速度がマッハの世界なので、完全に捉えきれなかったり、北朝鮮が監視・迎撃態勢を攪乱しようとして、デコイ（おとり弾）を複数発射したりする事例もあります。「大きく構えて小さく抑える」のが防衛の基本なので、Ｊアラート発令も右往左往する騒ぎ方ではなく、それなりの緊張感を維持して注視することが必要かと思います。また、北朝鮮は発射後に想定したコースを外れそうになると見込まれる場合、自爆させてしまう能力も備えているとされています。日本上空で自爆させ部品や燃料を飛散させてしまうことはないと思いますが、万一を考える創造力は必要でしょう。
 
　＜しのんぬ＞さんや＜blueberry53＞さんが記されたように、日本への脅威は直接的ではないかもしれません。北朝鮮も在日の方々の生活基盤がある日本をどうかしようとは考えていないでしょう。それでも、在日米軍があり、トランプ政権と「今は対話ではなく圧力を強化する局面」と足並みをそろえる日本へのけん制は続ける必要があると考えているとみられます。また、本日９月３日に強行した過去最大級の爆発力のある核実験となれば、放射性物質が日本に拡散する可能性も否定できません。
 
皆さんは、制裁を強化しても核実験とミサイル発射を続ける北朝鮮に対する米国の対応や、中国の経済制裁への対応をどう評価しますか？

• 2017.09.04
• 磐村 和哉 共同通信社 元平壌支局長