イー・ウーマン（ewoman）

責任の所在を明確にする（JIMA・神奈川県・46）

組織をまたぐことでの判断の遅れや責任の所在を明確にする点で期待する。一方で、予算配分や、政治面での影響を排除できるのかは疑問がある。政治面での調整は別組織にし、なるべくシンプルな組織にしないと迅速・正確さは削られるように思う。数字を正しく読み、提供する組織ができることは大いに楽しみです。

おおいに期待しています（まゆみｔｍ・東京都・53）

特に情報の一元管理と仕組みの効率運用の要となることに大きな期待をかけています。先日NHKニュースで、「コロナ前に厚労省と地方自治体が協力して実証実験を重ね構築した感染爆発対応のシステムがあったのにコロナ禍に適用されず、莫大な費用をかけて新規開発した新システムは現場の足手まといとなって運用に乗らなかった、というショッキングで残念なニュースを見ました。日本には医療技術も人材も財源もあると思っています。すべてを俯瞰して有効活用できる日本版CDCをぜひ！

期待します！（こはく・東京都・49）

ものすごく期待しています。必要だから、です。ただ、心配なのは、既存の組織（特に国立感染症研究所）との関係がどうなるか、です。NIIDを残して日本版CDCをつくるとしたらいろいろもったいないことが起きますし、かといって発展的解消をしても問題は起きそうです。

期待と不安（真打ち・栃木県・52）

国を挙げて感染症の研究を始め、危機管理体制の向上という意味では、非常に期待している。一方で、今後の研究費の増減に伴い、専門家への政治関与が濃厚になる懸念も持っている。研究成果に裏打ちされた事実が、政府に歪曲されない為の委員会設置などにこそ、予算を充てる必要があると私は思う。

政府と一線を引けるか…（ark・東京都・48）

看護師です。新設の省庁が、政府からの独立性を保てるか、疑問に感じます。今は他の省庁も人事を握られていて、司法でさえも独立性を疑うような最高裁判決が出ている状態。日本版ＣＤＣが政府の意向に沿わないようなエビデンスであっても、国民の健康と安全のために毅然とした発表ができるかどうか…。ただ、設立される以上はきちんとした組織になることを願っています。

忖度なく発信し実行できるか疑問（Futachan・兵庫県・62）

コロナ禍の専門家会議のように、政権のアリバイ作りに利用されるだけと危惧します。米国のファウチ博士のように、国民や政治家から（少なくとも）一定の信頼を集める人材が日本にいると思えません。また、そのような人材が仮にいるとしても、日本の政府機関の中で重要な役職に就けるか疑問です。結局、政治家に都合の良いような調整に長けた人物がトップに選ばれるだけだと思います。残念ながら、そのような組織に期待はできません。

継続できるか（DiamondBar・東京都・53）

あったほうがいいと思います。懸念は、政治家も世間も飽きっぽいということ。コロナにより必要性が叫ばれても、コロナが収まれば関心が無くなり、そうなったときにCDCがきちんと機能するのかが不安になります。東日本大震災の後は災害対策への関心がありましたが、今ではだいぶ薄れました。CDCを作るからにはきちんと機能するように政治家も役人も国民も関心を持ち続け、組織が活用されるよう組織自体を進化させていかなければならないと思います。

今さら（ま・東京都・57）

ここ十数年の自民党政権が作った新しい組織で、機能したものはないと思います。新型コロナウィルスの感染が広まり始めた2020年ならまだ理解できますが、今さら……。これまでの有識者会議の活動を見ても，期待する理由は1つも見つかりません。

みなさま、初日からたくさんのコメント、ありがとうございます。
 
日本版CDCに期待する方は、80％程度いらっしゃいますが、全体の意見として多かったのは、科学の独立性が堅持できるのか、です。No の意見からは、arkさん、Futachanさん、Yes の意見からは、真打ちさんがコメントされています。
 
これは、まさしくその通りです。政治の関与が悪いわけではなく、関与の結果、政治に都合の良いものだけが抽出されてしまう懸念があるということですね。
 
昔話ですが、8年前、厚労省は、新たな科学エビデンスが出てきたこと、諸外国の状況、そして予算の都合から、国策として行っているある感染症の治療薬の国家備蓄総量の見直し議論を最新の科学的知見に基づき始めました。科学エビデンスからは備蓄総量を削減しても国民の治療や予防には差し支えないとシミュレーションされていました。
 
しかし、この審議会を始めるだけでも、ある党の厚労部会長に状況説明をして許可をもらう必要があり、同時に備蓄薬総量削減には厳しいお言葉がありました。国民の健康と安全を守るための国家備蓄薬なので決定プロセスには政治が一部関与することは理解していましたが、政治的決断が、科学エビデンスの遥か上、もしくは別の次元にあることを経験しました。
 
Yesのコメントには、情報の一元化、迅速さ、などもありました。JIMAさんは、判断の遅れや責任の所在を明らかにできるよう期待するとコメントされています。
 
多省庁間にわたる決定には多くのプロセスがあります。例えば、新型コロナの水際対策、といっても、検疫を担当する厚労省、航空機を担当する国交相、海外の状況を担当する外務省、法律を担当する法務省などです。こうなると、検疫ガイドラインを作るとしても、時間はかかり、そして船頭多くして舟山上る状態になるリスクは高くなります。内閣官房が交通整理して、省庁間縦割り管轄が解消され、アウトプットまでの迅速性を保つことはいいことです。
 
まゆみｔｍさんからのコメントでは、費用と時間をかけたシステムが運用されず、非常に残念であったと。皆さんのお怒りや、疑問は、その通りです。
パンデミック対策の中には、新型インフルエンザなどの発生時に全国民にワクチン接種を行うためのシステムも準備されていました。多額の費用と時間、人員をかけて構築していましたが、今回の新型コロナパンデミックでは運用されませんでした。接種対象者のリスト作成には住民基本台帳を用いること、県をまたいで通勤する場合は勤務先でもワクチン接種ができること、２回の接種を同じワクチンで用いるように市や町単位でワクチンを配布すること、接種会場でのシリンジ、アルコール消毒綿、冷蔵庫や電源など、細かい議論もしていましたが・・・。
 
こはくさんが心配されている、今後の国立感染症研究所（感染研）のあり方ですが、もちろん議論はされているかと思います。世界でもトップレベルの基礎研究施設ですので、今後の位置付けについて個人的には期待したいです。
 
DiamondBarさんのコメントされている継続性も大切です。有事の際には、関心も高く予算も膨大にでますが、時間経過とともに機能を維持することができるのか？です。やはり、こはくさんのコメントにも関連しますが、国際医療センターと感染研の一部機能の移管と役割分担を行い、非パンデミック時の業務遂行のために必要な予算と人員を配分することは必要です。
 
まさんの「今さら」のお気持ちもわかります。
ただ、パンデミック（例えば新型インフルエンザ）の歴史は、10年から40年の間に繰り返し起きています。さらに、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態（PHEIC: Public Health Emergency of International Concern）は、数年に一度、WHOから発信されます。最近では、2014年の野生型ポリオ、エボラ出血熱、2016年のジカ熱の世界的流行です。新興・再興感染症が、将来にかけ人間の猛威になり続けることは明らかです。
 
個人的には、日本版CDCが、国内の施策実行に資する情報を発出し続け、中国CDC、韓国CDC、ヨーロッパCDC以上に国際的に評価され、さらに米国CDCと肩を並べられるような施設になってもらうことに期待したいです。今後、日本版CDCの活動を米国CDCの予算規模や人員と比較し、その時の皆さんの判断で、政治への１票にすることも良いと思います。
 
さて、本日は、マスクの着用について議論したいと思います。
国内でも、屋外でのマスク着用については、一定の条件を満たせば、着用の必要はない、とされました。
海外では、医療関係者は別として一般市民の多くはすでにマスクをしていません。
 
米国CDCは、マスクの着用について、2歳以上のすべての人を対象に人が密集する屋内やバスや飛行機などの公共交通機関の乗車時の使用を推奨しています。
2021年6月、すでに米国では屋外でのマスク着用を義務つけないとしています。
聴覚障害の方のコミュニケーションのためのマスクの種類も説明しています。
 
皆さんは感染対策としてのマスクの着用について、どんな意見をお持ちですか？　どういった状況なら、外しても可、と考えますか？　もしくは、今後も引き続き、マスクは手放せないと考えますか？
「日本版CDC創設。期待しますか？」へのYES、NOと合わせて、マスクについての考えを投稿してください。
 
6月26日、電車内のボックスシートに友人同士でマスクなしで談笑するグループや顎マスクで会話する方など、国内でも2年前に比べ、屋内外問わずマスクの使用率は低下していると実感しました。


★田村議長の過去の円卓会議より
・オミクロン株拡大。緊張が続いていますか？
・ブレイクスルー感染、心配ですか？
・新型コロナワクチン、不安なことありますか？

• 2022.06.27
• 田村大輔 自治医科大学 小児科学 准教授、医薬品医療機器総合機構 新薬審査外部専門委員