イー・ウーマン（ewoman）

自分の好きなこと（n.dan　・広島県・51）

自分の好きなことを仕事にするという視点も大事だと思います。勉強と同じで楽しければ没頭し、経済も発展性ある体制に変わらないでしょうか。効率よく労働生産性を向上させることにもつながると、私は考えます。

人口が少なくても良いのでは（Tosuku・東京都・64）

P/人が第一位なのはルクセンブルクだが、これは人口が少なく金融業や鋼工業などの生産性の高い産業が主力で独、仏、ベルギーに囲まれた小国なので労働力に困らないから。日本もルクセンブルクを見習い、生産性の高い産業にもっと注力する必要があるのではないかと私は思う。

幸福度（せいら・東京都・55）

GDPの順位が高い＝経済状況が良い、という見方は本質の一側面に過ぎないと思います。はなひろあかねさんも言及されている幸福度の高い経済状況をめざす考え方や方法、手法を実践することが、今は必要だと私も思います。

AI×多様性＝幸福度？（unagi・東京都）

AIののびしろに、私も期待しています。知人がAI技術を使ったアプリ開発で、障がい者支援に取り組んでいます。子育てで仕事から離れた女性や、高齢者、障がいのある人など、社会では働きたくとも力が発揮できていない人はまだまだいます。可能性に期待したいと思います。正直、もう経済成長はいいんじゃないかな、小さい国でいいのではと思うこともありましたが、閉塞感の解決とGDP上昇は「ニワトリとタマゴ」という議長の言葉に、やはりこのままではいけないのだろうと思いました。

意識改革を（DiamondBar・東京都・56）

GDPは、国の借金を増やして公共事業や補助金を増やせば数字は上がる。そんな将来に負の遺産を残すようなGDP成長は意味がないと思う。各企業が売上げと利益を増やす努力をする必要があるが、身を削って低価格競争をするのではなく、創意工夫によって価値向上やコストダウンをするのが理想だと思う。トップダウンではなくボトムアップが日本企業の特徴だったが、それによってスピード感やコスト競争力が失われている面もあると思う。現状維持からの脱却を各自が意識しなければならないと思う。

世界が不安定すぎる（blueberry53・大阪府・68）

今の世界を見るとアメリカの動向をはじめ不安定要素が多すぎるように思います。もちろんＡＩ導入を含め労働生産性の向上に努めなければなりませんが、私は、企業は積極的な投資より倒産回避に走ると思うので見通しは暗いと思います。ただ、例えばアニメなどのソフト産業は関税の影響が少ないのではと思います。また、観光産業も高付加価値で訪日客を増やすとか、衰退傾向にある農業の振興で食料自給率を向上させるなども効果があると思います。世界が不安定な数年を何とか乗り切ることが大切です。

普及と配慮（真打ち・栃木県・55）

私は、何かを大きく変化させようとする時は、並行して一定数への配慮が必要と考える。AIの開発や普及は、人手不足の解消に始まり社会に貢献していると思う一方で、サービスやビジネスに人肌感が失われつつある現状も、無視できない課題ではないだろうか。回転ずし店では、ロボットが出迎え、注文もタブレット使用が主流になったが、例えば一人で来ていた高齢者が導入後も足を運べているかに注視する等、便利さと不便は表裏一体の側面がある事も、どうか忘れないで欲しい。

皆さま、４日目も本当にたくさんの投票＆投稿をお寄せいただきましたこと心より感謝申し上げます。
 
今回は終始「ＮＯ」に投票された方が大半でしたし、どうしたら１人当たりＧＤＰ（以下、Ｐ／人）の値を上げられるかについて建設的かつ具体的なご意見もたくさんお寄せいただきました。本当にありがたく思いますし、いつものことながら議長自身、皆さまのご意見からあらためて気づかされたり、勉強させられたりすることが非常に多くありました。
 
「ＧＤＰの順位が高い＝経済状況が良い、という見方は本質の一側面に過ぎない」、「幸福度の高い経済状況をめざす考え方や方法、手法を実践することが、今は必要」というせいらさん、また「将来に負の遺産を遺すようなＧＤＰ成長は意味がない」というＤｉａｍｏｎｄＢａｒさんのご意見は、まったくその通りだと議長も思います。つまり、大事なのは「結果（成長）」よりも「その過程や手法、創意工夫」ということであり、それは当初から今回の議論の主軸となるものでありました。
 
その点について、４日目も「ルクセンブルクを見習い、生産性の高い産業にもっと注力する必要があるのではないか」とおっしゃるＴｏｓｕｋｕさんのご指摘や、ｂｌｕｅｂｅｒｒｙ５３さんのソフト産業、観光産業、農業に関する広い見地からのご意見など、大変参考になる投稿を数多くいただきました。皆さまの投稿になかに「閉塞感の解決」や「人肌感が失われつつある現状も無視できない」、「現状維持からの脱却」などというワードが少なからず散見されたことも印象に残りました。
 
議長が抱くのは「そのために政治家や企業経営者がこれまで、本当に身を賭して目の前の重要な課題と大局的に向き合ってきたか」という思いです。むろん、政治家はともすると大衆迎合になびきやすく、企業経営者は保守的になりやすいというのは其々の宿命のようなものでもあります。ただ、それが今目の前で少しずつ変わり始めたことも事実であり、そこに議長はとてつもなく明るい可能性を感じています。
 
日本は今、確実に大変革を遂げようとしています。たとえば（を挙げるときりがないのですが）、政府は昨年、産業競争改正法を一部改正して企業の分類に「中堅企業」を新設することとしました。これは、１９６３年に中小企業基本法が公布されて以来、なんと６１年ぶりの改変です。また、政府は「下請代金支払促進防止法（下請法、公布は１９３１年）」を改正して、今後は「下請」という名称を「中小受託事業者」にあらためようとしています。ハッキリ言いまして「何を今さら」です。でも、ずっと変えられなかったこと、変える機会はあったのに変えなかったことが変わろうとしていることは、素直に評価したいと思います。
 
会社組織そのものや経営手法の見直し、企業同士の資本業務提携や友好的なＭ＆Ａなどに踏み切るケースも過去最高を更新し続けていますし、賃上げや価格転嫁の努力も官民一体で進めようというムードになってきました。経営者はステークホルダーの優先順位において「従業員」を一番に置くようになり、働く人々の幸福度も以前よりは全体に高まっています。さらに工夫や努力を続ければ、ｎ.ｄａｎさんがおっしゃる「好きなことを仕事にする」ことが可能になる人も増えるものと思われます。
 
実のところ、議長は５年後、１０年後に日本のＰ／人の値と順位は結果的にかなり上がっていると考えています。その意味で、今回は「ちょっと意地悪な投げかけだった」との思いもありますが、皆さま積極的に参加くださいまして本当にありがとうございました。また次回、興味深い議題でご一緒させてください。


★田嶋議長の過去の円卓会議より
・資産運用、うまくいっていますか？
・マイナス金利解除。あなたの生活に影響ありますか？
・新NISA、始めましたか？

• 2025.02.28
• 田嶋智太郎 経済アナリスト、日経CNBCコメンテーター