働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
「おはようございます、みなさん! Hello! Everybody!」
前日にインドから来日されたばかりのストゥティ・ジャランさん。明るく大きな声で投げかけられた挨拶に、会場の皆さんも元気よく答えます。生き生きと輝いているストゥティさんの表情に視線が注がれ、この日最初の英語によるスピーチが始まりました。
ブランド・コンサルティングやPRを手掛ける会社を設立して10年。経済成長著しいインドで、今もっとも注目を集めている企業の経営者となったストゥティ・ジャランさん。その原点は、子どもの頃にさかのぼります。「一番いい教育を受けさせたい」という、当時のインドでは革新的な考えをもった母の信念により、全寮制のボーディングスクールへ進学。この大きなチャンスを得ることで、ストゥティさんは「キャリアウーマンになって起業する!」と決意したと語ります。
コミュニケーション・マネジメント修士号を取得し、23歳のときに資金ゼロで起業。現在まで歩んできて感じた大切なことは、「志を持っている人に会うことで、自分が変わること」。佐々木かをりと出会った「FORTUNE Most Powerful Woman Summit」などで、世界の女性リーダーとのつながりの素晴らしさを実感したといいます。
ここで、インドの成長のカギとなったリーダーたちが映像とともに紹介されました。19世紀に独立を求めて立ち上がった指導者、初の女性リーダー、自由を求めて多くの人々が戦ってきた歴史。現在は企業における女性の採用が進み、地方の女性にも働く機会が与えられ、さらに宇宙飛行士など世界的に活躍する女性も増えてきたインド。会場では、映像を見つめながら熱心にメモを取る人の姿も見られました。
「未来のために必要なことは、信念を外に向けること。難しいことではありません。私たちはその力を持っています。テーブルを見渡してください」とストゥティさん。会場の熱い空気がひとつになった瞬間です。
「私たちは非常に恵まれています。しかし、そうではない女性もいる。真のジェンダーギャップを私たちの手でうめましょう。頂点に上り詰めることを阻まれてきた女性。そこに大きな変化を起こしていくことが、私の生きがいです」 力強いストゥティさんの言葉に応えるように、会場から大きな拍手が沸き起こりました。
注)出演者の肩書きは開催当時のものです。