イー・ウーマン（ewoman）

講演リポート

「グローバル人材を育てるためのTomodachi支援」

「今日は少し不思議な感覚で、この土曜日を迎えています」
そんな言葉からスピーチを始めた伊東雅道さん。アメリカン航空に勤務しながら、311以降はほぼ毎週末、被災地でボランティア活動に携わっていたために、土曜日を東京で迎えることはほとんどなかったとのこと。現在もボランティア団体の共同代表として奔走されている日々の中、この日は貴重な時間を割いて、復興支援プロジェクト「Tomodachi支援」を紹介してくださいました。

震災時、日米両国の政府が協力して被災地救援活動「Tomodachi作戦」を進めましたが、この精神を受け継ぎ、日米の若い世代が世界で活躍するための夢の実現に向けたサポートを行っているのが「Tomodachi支援」です。今回は映像により、2つの事例が紹介されました。

アメリカ・ワシントンでの公演を実現させた、福島県の中高生の和太鼓グループ「山木屋太鼓」。その力強い演奏に、会場も引き込まれます。避難生活のために仲間と離れ離れになりながらも練習を続けてきたという彼らは、アメリカでも積極的に交流を楽しんだそうです。

続いて、アメリカ留学を果たすことになった岩手県の女子高校生が、アメリカ大使館で感謝の言葉を述べる映像が紹介されました。家族を失った彼女が、大使夫妻との出会いにより希望を持ち、夢をもつようになったこと。「世界へ貢献する人になりたい」と語る映像に、会場では感動の涙を流す人の姿も。

「若い世代が、震災という過酷な経験を乗り越えて精一杯生きている。彼らの成長のお手伝いができるのは大変うれしいこと」と語る伊東さん。短い時間でしたが、伊東さんの行動に触れることで、みなさんの心が熱く大きく動かされるひとときとなりました。

 

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