佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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野口聡一さん

宇宙飛行士


結構怖い感覚です

佐々木

それは試験だったということですが、様々な訓練とか試験とかで、これは皆知らないでしょ、という、すごく面白い訓練とか、これはきつかったんですよ、というのは何かありますか?

野口

たとえば宇宙ステーションにいるときに、医療上の緊急事態が起きたとき、たとえば盲腸とか、中で移動していて、急に骨を折っちゃったとか、で、すごい大出血をしたというときに自分たちで対応しなきゃいけないんですけれど、だから僕たちも訓練の中で最低限の救急をやるんですよ。それって、自分で自分の体に針を刺すみたいな場面が結構あって。だから採血を自分で自分にできるようにするんですよ。お医者さんなら大したことないでしょうけど、僕も、ここが静脈なんだ、みたいなところを自分で探して、ピッて血が出てくる、と。自分でやってみなさい、というような。

佐々木

宇宙で出血なんて、想像もしたことがなかったけど、そういうこともありえるわけですものね。

野口

あるんですよね。本当に、ちょっとしたことでも、結構乾燥しているかもしれないんですけど、切れるとバッと血が出ちゃうんですよね。

佐々木

血が飛ぶんですか?

野口

ピューッというのはないですけど、ここでプツプツ、プーッと、血が球になって、広がっていくっていうのは、結構怖い感覚です。で、ちょっとの量でもブワッと膨らむと、何となく怖いじゃないですか。確かに、慌てて処置しないと、というのはありますね。


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