佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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富永誠一さん

特定非営利活動法人 全国社外取締役ネットワーク 事務局長

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知的好奇心をそそるようなプログラムを組んで

佐々木

2011年の夏、秋、冬……今の時期のホットなテーマは何ですか?

富永

今は震災後ということもあって、エネルギー政策、政治といったところの関心が強いですね。会員の方々は社外取締役やその候補者である以前に、当然経済人としての一般教養にも関心が深いですから、コーポレート・ガバナンスについてはもちろん、それ以外に会員の方々の知的好奇心をそそるようなプログラムを組んで、情報を発信するようにしています。

佐々木

そうすると、社外取締役として限定されることというよりも、よりよい社外役員になるためには、当然ながら、よりよい社会人であり、よりよい経済人であり、あるいはビジョナリー、人間力というか。

富永

おっしゃるとおり、企業のトップと対峙することもあるのですから、専門性だけでなく人間力が重要ですね。

佐々木

人間力を高めるという総合的なプログラムを組まれていると考えたらいいんですかね。

富永

そうなればいいと思っています。

佐々木

2つ目におっしゃっていた理解度は、そもそも社外役員や経営陣でない人たちに経営について、あるいはガバナンスについて、そして社外役員の重要性や役割について、認知、知っていただくための啓蒙活動が重要だと思うんですけれども、これはどういうことをされているんですか?

富永

学者の方々の実証研究や先進企業の事例、実際にコーポレート・ガバナンスの推進に携わっている方々の幅広い意見、取り組みをいかに見せていくか、というところがまず1つ大きいと思います。コーポレート・ガバナンスのコアな部分だけでなく、その周辺について情報提供することも心がけています。

コーポレート・ガバナンスの啓蒙活動という意味では、上場会社とは何か、そこにおける取締役会というのはどういう位置付けか、そこでは社内の取締役、社外の取締役はどういった役割分担がなされるのかといったところがコアですが、それ以外に例えば、M&AやMBO(マネジメント・バイアウト)の話など、資本市場、マーケット絡みのところも合わせていかないといけません。コーポレート・ガバナンスは企業だけの問題だけじゃなくて、資本市場全体に関わるので、そういった広いテーマを投げかけています。


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