佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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鎌田由美子さん

東日本旅客鉄道株式会社/事業創造本部 地域活性化部門 部長

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青森ではシードルの工房を作るんです

鎌田

青森ではシードルの工房を作るんです。場所も海の見える本当に絶景の所に。市で「ねぶた会館」を作っているんですね。これもすごく立派なんですけど、その横の海沿いのならびに工房を建てて、シードルを作るんです。

佐々木

すごくおしゃれ。

鎌田

こういう場所に単なる商業施設を作っても、地元からは、そんなに喜ばれないじゃないですか。それよりも地元名産のりんごを使う。青森では、りんごの8割が生果で消費されているんです。残りの2割もほとんどがジュースとかジャムの加工で。だったらシードルに加工することによって、少しでも消費を増やせるし、傷ついたりんごも使えるじゃないですか。

それと、シードルを作ると、シードルの次にカルバドスまでできるんですね。カルバドスっていう名前は使えないんですけど、アップルブランデーにできるんです。蒸留しちゃうと、腐らず長期保存が可能な商品につながります。

佐々木

ここは海ですか。

鎌田

海です。もう絶景ですよ。外で食べられるようにします。カフェで。地元のマルシェも併設します。

佐々木

いい仕事ですね。

鎌田

無のところから、「こういうことをやったら面白い」ってなると、やっていても楽しいじゃないですか。部下たちは地元どっぷりですよ。

佐々木

そうですね。イー・ウーマンは、女性たちの知恵や意見、消費者目線とか未来目線で企業や商品を作っていく、変えていくという仕事をしているんです。新商品を作ったり、コンセプトを考えたり。多分地方にたくさんあるだろう素材、品質はいいけれど、パッケージやコミュニケーションが良くなくて、伝わっていない、というモノを応援する提案とか。

鎌田

そうなんです。埋もれているものも、いっぱいあると思うんですよね。

佐々木

いいものを、ちょっとテイストを変えてあげるだけでね。

鎌田

そうなんですよ。地元の人しか知らないものも結構あって……。サルナシってご存知ですか? 私、全然知らなかったんですけど、花巻に行ったときに、木にたわわになっていて、道の駅とかでザルいっぱいで200円ぐらいで売っていたんですね。で、「これ、どんな味がするんですか?」って言ったら、「キウイフルーツみたいな味がしますよ」って言われて、試しに買っていったんですよ。そうしたら、東京で、高級なスーパーとかで「ベビーキウイ」っていって売っているのがあるんですね。スポンジの上に8つぐらい載って400円ぐらいするんですけど、それとまったく一緒のものだったんですよ。すごく美味しくて、皮ごと食べられる、キウイの味なんです。

佐々木

へえ。そういうものが、またどんどん商品になったり、お菓子になったり、飲み物になったりしていってもいくんですね。


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