佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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鎌田由美子さん

東日本旅客鉄道株式会社/事業創造本部 地域活性化部門 部長

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競うことが嫌いなんです

佐々木

話が尽きないんですけど、鎌田さんご自身のことを少し。鎌田さんのさっぱりした男気とやる気っていうのは、どうやって育てられたのかと。でも、女子大じゃないですか。どんなご家庭で?

鎌田

家庭環境ですか? 妹が一人いて。父母とも高校の教師だったんですね。母は高校の体育の先生だったんですけど、私が生まれたときに辞めて、踊るほうのバレエ教室を始めたんですよ。先生というよりは、バレエ教室を経営して。

佐々木

素晴らしい。お母さんは経営者、お父さんは学校の先生という家庭で、そうすると、何か「これだけは守れ」と言われたとか、あるいは自由奔放で、とか。

鎌田

いや、結構普通の家庭でしたね。勉強しろってよく言われましたし、成績が下がると怒られましたし、漫画を読むなって言われましたし、結構小うるさいというか。だから、大学に入って一人暮らしを始めたときは、もう天国でしたね。

佐々木

そうすると、今のガッツみたいなものは、どこで育ったと思います?

鎌田

どうなんでしょうね。

佐々木

妹さんもそんな感じ?

鎌田

妹のほうが、のんびりしていますね。妹は子どもみたいなもんなんですよ、10歳離れているので。だから結婚式の挨拶のときに「私には母が2人います」って挨拶していました。

佐々木

私、自分自身も、皆に「ガッツがある」と言われるんだけど、どうやって育ったかなって聞かれてもわからない。ただ、探るならば、それはたとえば、お金がない、裕福な家庭ではないから、特に怖いものなしで育ってきたっていうところかなって、自分で後付けで考えるんです。鎌田さんは、すごく論理的にものを考えるし、さっき自分で仰っていた、何でもちゃんとはっきり言うのも好きだしっていうような性格。あまり私が「めずらしい」というのも変だけれど、やはり逸材だと思うんです。そのコミットメントが、どうやって育つのかなって、興味があって。

鎌田

いや、自信がないんですよ、私。かをりさんなんかを見ると、本当に才色兼備で、スピーチも上手だし、語学力もあるし。何だかもう、やっぱりすごいんです。だからカリスマ性があるのもすごく分かるし。

佐々木

全然ない。

鎌田

本当に、かをりさんとか、いずみさん(注:2010年7月現在MIGA長官の小林いずみさん。ウィンウィン対談第96回)って、すごいお姉さん方っていう存在なんですけど、私はやっぱり自信がないんですよ。勉強もできたわけじゃないし、運動もできないし。

佐々木

私もできないですけど。鎌田さんは何か運動をやってそうだと思いましたよ。この根性は運動から来たのかと。

鎌田

山登りしかやっていないです。競うことが嫌いなんです。これはいろんなところでそうなんですけど、エキュートのときも、何かと比較して、いいとか悪いとかっていう考えは持ったことがなくて、こういうのも皆そうで、「これをこうしたい」っていうのはあるんですけど、何かと比較してっていうのは、まったく無いんですね。

佐々木

分かるなあ。でも、経営者としては、比較したり、検討したり、相手がやっていることを論理的に潰していくためには、そういうことをするわけでしょ?

鎌田

数字的にきちんと収支は取れないといけないですし、経営ですから、前年に対してとか利益率とかは、当然考えますけれども、作るものに対しては、比較はないですね。出た数字に対しては、比較はありますけれども。

佐々木

そうか。それが、だから、どうやって育つのかなって……。

鎌田

会社に入ってからですね。だって、大学まではタラタラしていましたもん、本当に。


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