働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
女子大文学部。
文学部なんですけど、「文」じゃないんですよ。今は人間何とか部になっていて。社会福祉だったので、どっちかっていうとお勉強は少ないんです。実習のほうが多くて、ボランティアも結構、1年ちょっとぐらい、やっていましたね。
じゃあ、結構しっかり働いてきた。
何か、体を動かしていたような気はするんですけど、大学は授業をサボったり、結構タラタラしていたと思います。
じゃあ会社に入ってから、突然?
入ってからですね。
それはどこで鍛えられたんですか? 今、いろんな企業から「女性リーダーの育成」で声をかけていただくのですが、そういう根性というか、責任感、コミットメントって、どうやって育つんでしょう。
そうですね。でも、会社に入って最初に必死になってやったのは出向活動ですものね。百貨店に出向に行きたいっていう、そのためのレポートを書いて、「出向に行かせてください」みたいなのは一生懸命やりましたね。で、なぜ出向に行きたかったかというと、このままじゃ、本当にカスカスで、何もないまま、何もない状態で年だけ食っていくな、と思ったからですね。
出向という制度があることを知ってはいたんですね。
はい。結構、民営化してから、銀行とか商社とか、いろんな会社出向があったんですよ。
でも、今思うと、その2年間の出向は、すごい財産ですよね。
財産ですね。もうどっぷり。行って一番大きかったのが、自分の会社のいいところも見えてくるということですよね。JRに入って、まだ新入社員状態ですから、結構贅沢を言うわけですよ。「もう少し、こんな仕事ができたらいいのに」とか「こんな環境じゃ……」みたいな。だけど、行ってみたら、「JRって男女平等だったんだ」ってわかったり。それは1つ、大きかったです。
他社に行って初めてわかること、たくさんありますよね。百貨店はきびしいですか。
百貨店は、当時、男性のセクションと女性のセクションがはっきり分かれていたんです。女性は、まず売り場のマネージャーになるべく、教育されていきますよね。
経営側と分離していくんだ。
ええ。男性も売り場には行きますけど、動き方が全然違っていましたね。
で、2年間。
同じ百貨店内で 20ヵ所ぐらい回ったのかな。
それは幸運ですね。
短いところは5日間ぐらいだったんですけど、長いところは半年ぐらいの研修に行きましたね。基本的には売り場が多かったんですけど。
それは希望が出せたんですか?
希望が出せたんです。ありがたいですね。もう本当によくしていただいて。