佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

144

鎌田由美子さん

東日本旅客鉄道株式会社/事業創造本部 地域活性化部門 部長

講演依頼について問い合わせをする

必死になってやったのは出向活動

佐々木

女子大文学部。

鎌田

文学部なんですけど、「文」じゃないんですよ。今は人間何とか部になっていて。社会福祉だったので、どっちかっていうとお勉強は少ないんです。実習のほうが多くて、ボランティアも結構、1年ちょっとぐらい、やっていましたね。

佐々木

じゃあ、結構しっかり働いてきた。

鎌田

何か、体を動かしていたような気はするんですけど、大学は授業をサボったり、結構タラタラしていたと思います。

佐々木

じゃあ会社に入ってから、突然?

鎌田

入ってからですね。

佐々木

それはどこで鍛えられたんですか? 今、いろんな企業から「女性リーダーの育成」で声をかけていただくのですが、そういう根性というか、責任感、コミットメントって、どうやって育つんでしょう。

鎌田

そうですね。でも、会社に入って最初に必死になってやったのは出向活動ですものね。百貨店に出向に行きたいっていう、そのためのレポートを書いて、「出向に行かせてください」みたいなのは一生懸命やりましたね。で、なぜ出向に行きたかったかというと、このままじゃ、本当にカスカスで、何もないまま、何もない状態で年だけ食っていくな、と思ったからですね。

佐々木

出向という制度があることを知ってはいたんですね。

鎌田

はい。結構、民営化してから、銀行とか商社とか、いろんな会社出向があったんですよ。

佐々木

でも、今思うと、その2年間の出向は、すごい財産ですよね。

鎌田

財産ですね。もうどっぷり。行って一番大きかったのが、自分の会社のいいところも見えてくるということですよね。JRに入って、まだ新入社員状態ですから、結構贅沢を言うわけですよ。「もう少し、こんな仕事ができたらいいのに」とか「こんな環境じゃ……」みたいな。だけど、行ってみたら、「JRって男女平等だったんだ」ってわかったり。それは1つ、大きかったです。

佐々木

他社に行って初めてわかること、たくさんありますよね。百貨店はきびしいですか。

鎌田

百貨店は、当時、男性のセクションと女性のセクションがはっきり分かれていたんです。女性は、まず売り場のマネージャーになるべく、教育されていきますよね。

佐々木

経営側と分離していくんだ。

鎌田

ええ。男性も売り場には行きますけど、動き方が全然違っていましたね。

佐々木

で、2年間。

鎌田

同じ百貨店内で 20ヵ所ぐらい回ったのかな。

佐々木

それは幸運ですね。

鎌田

短いところは5日間ぐらいだったんですけど、長いところは半年ぐらいの研修に行きましたね。基本的には売り場が多かったんですけど。

佐々木

それは希望が出せたんですか?

鎌田

希望が出せたんです。ありがたいですね。もう本当によくしていただいて。


  • 19 / 20

バックナンバー

過去の一覧

ページの先頭へ