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高校2年生のときが、初来日なんですね。それは1年間の留学とかですか。
いや、違います。3ヵ月ぐらいですね。ホームステイプログラムで、池袋の魚屋さんのお家に。
魚屋さん? へえ、面白いですね。
商店街の真ん中にある魚屋さん。
それは、いろいろびっくりした体験ができたでしょうね。
その家族のお陰で日本が好きになって、帰ってきて2~3年生で、卒業したんですね。
で、ここでもまたアクシデントがあるんです。元々、成績トップの人は大学は推薦という形なので、私、トップだったので、社会と政治学部に応募したんです。私の成績なら大丈夫だと、ずっと思っていたんです。「留学したし、英語も大丈夫だし、OK。バッチリ」と。完璧に準備ができていたんです。そして「私は外交官になる。ガジャ・マダ大学の社会と政治学部に行って、外交官になって、もう、素晴らしい!」と。
「そしてオランダに行く!」と。
そう! 大使として。……そうしたら、ダメだったんです。
どうして?
分かりません。受かりませんでした。手紙をもらって、でも私の番号と名前がなかった。だから推薦がダメになったんです。
それは何かの間違いかもしれないけど。
いや、でも今考えてみると、それも運命だったかもしれないです。
じゃあ、それで「えっ、嘘! ありえない」っていうことで、大泣きし?
もう、おそらく2日間ぐらい誰も私に話しかけられない状態。父と母も「放っておいて」って兄弟皆に言ったんです。「どこが間違ったの?」って、部屋で、本当に汚い言葉を使ったりして、「信じられない!」みたいなことを言っていたんです。
もっとひどいのは、家の外に出ると皆が聞きたがるじゃないですか。「エロックちゃん、どう? もう、行くんでしょ?」みたいな。それをどうやって答えればいいのか。自分のプライドが、ものすごく……。たぶんあれは人生初めての戦いというか、この私の失敗をどうやって他人に説明すればいいのかって、すごく悩んでいました。