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社会に関心を持つ、ですね。それで今、川崎の市民代表者会議を。川崎に住んでいる外国人の人達の団体っていう理解でいいですか。
これがとても重要なので間違ってはいけないと思って、2009年度の年次報告を持ってきたんです。これは市の条例でできているものなので、事務局も市役所の中にあります。
川崎市には今3万2000人以上の外国人が住んでいるんですけれども、これはちなみに日本の中では多いほうですね。で、公募がありました。そのときに応募をして、川崎の市民代表者会議の代表者になりました。任期が2年間。調査審議をやるんですね。それをまとめて、市長に報告。で、1年目は、まだ提言にはなっていないので報告っていう形なんですけど、2年目が終わるときに、ちゃんと提言として報告するんです。そのあと、今度は市長から私達のところに、取り組みの結果報告とかがきます。
ということは「川崎市にこんなふうになってほしい」とか、あるいは、「こういう制度を入れてほしい」とか、「こういうところは素晴らしいけど、こんなところは直してほしい」とか、外国人の視点で提言する、という役割なんですね。
そうです。ここで重要なのは、このスローガンです。「要求から参加へ」という感じなんですね。
つまり、「これ、お願いします」という要求をするのではない。
「これ、ダメ!」みたいなのではないんです。
そうじゃなくて、「自分達も変化させるために参加します」というアプローチ。
そうなんです。自分もやる、と。で、第8期は始まったばかりで、まだ提言とかは何もないですけれども、たとえば、これは第7期の資料です。
第7期は副委員長だったんですよね。
そうです。副委員長だったんですが、こういう提言をしました。
「外国につながる子ども達に高等学校進学のための支援を充実させる。外国につながる子ども達が学校の授業や高校に適応するために学習支援を受けられる......。高等学校入試について、市立高等学校において……」。うーん、素晴らしい。
こういうことを提言したので、私も参加するということで、やっているんです。
それが、もしかすると小学校で講師をやっているというものですか? プロジェクト・ライスというのを新聞で見ました。
それは多文化理解教育のことなんですね。川崎市では、多文化理解教育のおもな柱として、民族文化講師ふれあい授業があるんですね。これは外国人市民がやることで、 私も教えています。
民族文化講師っていうのが、民族の文化を教える講師ですか。
はい。目的は、自分の国を紹介するだけじゃなくて、多文化理解をするということ。それで私はKFVというNPO法人に、メンバーと運営委員として自分も参加するという形で入って、小学校に行ったり、中学校に行ったり。
民族衣装を着て、小学校で教えている姿を新聞で見ました。子どもたちも喜ぶでしょう。