佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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エロック・ハリマーさん

川崎市外国人市民代表者会議第8期委員長

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インドネシアは300以上の民族があって300以上の言葉がある

佐々木

「自分よりできる」、「自分と考えが違う」などと自分が理解できない人を排除しようとする傾向は日本が強いのでしょうか。インドネシアにはないですか?

エロック

そうですね。これは皆さん、世界中、知っている話だと思うんですけど、日本は昔から日本人だけみたいな感じじゃないですか。でもインドネシアは300以上の民族があって300以上の言葉がある。だから、私の母語と、お隣さん、歩いてすぐの家の母語が違うというのは当たり前なんです。なので、違っても平気っていうより、どうやって認めてもらうのか、と考える。

佐々木

そうか。隣近所も言葉が違います、となる、まず同じじゃなくて、違うという前提で、どうやったら隣の人と分かりあえるか、どうやったら話が通じるだろうかっていう、まずは、そこから始まる。

エロック

小さいときに、私の父は、すごく小さなモスクとかのイマームだったんですね、イスラム教の。でも、すぐ傍にはキリスト教の教会があった。こちら側はほとんどイスラムで、向こうはほとんどキリスト教なんですね。なのに、普通に、クリスマスになると皆で向こう側に行きます。で、「おめでとう」とかを言って、で、逆にラマダンが終わったら向こうも来ました。

私は小さいときに、「何で、私達は向こうにも行かなきゃいけないの?」って聞いたんです。そうしたら「近所に住んでいるから」と。「でも宗教が違うじゃない。私達、クリスマスなんかお祝いしないじゃない」と。「でも皆同じ所に住んでいるから。違って当たり前じゃない。行きなさい」と。

佐々木

やっぱりお父さんの教えは大きいですね。

エロック

大きいですね。で、父の後ろには、母。


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