佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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エロック・ハリマーさん

川崎市外国人市民代表者会議第8期委員長

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I have faith in Japan.

エロック

昨年の春、国連のニューヨーク本部の人事部の人が来て、大学でセミナーがあったので、聞きに行ったんです。その時、面接についての話を聞いたときにびっくりしたのは、「今までの会社でどういう貢献をしましたか? どんな達成をしましたか?」と国連の面接官が聞くと、ある日本の人は「うーん、別に、いつもボスが決めたプロジェクトをやっているだけです」と答える、って。「皆のプロジェクト」と言うのは正しい。だけど、自分がいないとこれはできない、という精神がないとダメだ、というメッセージだったんです。

佐々木

それはすごく重要だけど、その責任感とコミットメント、確かにかけている文化的な背景があるような。

エロック

でも、佐々木社長は、まったく問題ないじゃないですか。

佐々木

私は、だから、ちょっと特別でね。……たぶん、裕福じゃなかったからだと思います。15歳から自分で稼いでいて、親には経済サポートしてもらっていないし、大学も自分で行ったし。起業しても、結婚しても、家賃3万円の公団に住んでいたし。

エロック

本当ですか。

佐々木

だから、自分で言うのも変だけど、やりたいこととか、作り出したいことがあるから、仕事をしている、というだけなんですね。

エロック

でも素晴らしいですね。でも私も、スハルト時代にはパワーを持っている家族だったから、皆、「家に遊びに来て」とか言うと、友達はすごい豪邸を想像していたと思うんです。でも、それが家に入ると、普通で、床も大理石じゃないし、誰もお手伝いさんもいなくて、自分で家事をやっていたから、みんなに、本当に「えっ?」って驚かれた。よく覚えています。だから、同じですね。

佐々木

日本の、ある意味で変な豊かさが、あまりよくないのかもしれないね。

エロック

今からでも、まだ遅くないですよ。最近、「日本は中国の2番目になる」とか「これからはブラジル、インド、インドネシアで、日本はもうダメ」とか言うじゃないですか、またメディアがネガティブに。

いろいろあるんですけれども、私はいつも外国人の友達に会うと、”I have faith in Japan.”と言います。「日本は変わる」と。

私はもう9年間見ていたし、もちろん悪くなっている部分もあれば、それはちょっとだけ無視して、よくなっている部分を見ましょうよ、と言いたいですね。なので、私は皆にずっと言ってきました。自分の家族にも、”I have faith in Japan.”と。「大丈夫。まだ遅くない」と。

佐々木

素晴らしい締めになったので、今日はこの辺で。エロックさん、素晴らしいです。本当に一緒に何かやりたいと思います。有難うございました。

対談を終えて

ユニカルインターナショナルの仲間として仕事をしているときから特別明るいエネルギーを放っていたエロックさん。女のみなぎるパワーと、「前向き」を意識して作りだす強さの源に触れることができた対談でした。きっとこれからも、一緒に仕事をすることがあるでしょう。いつでも笑って会える、いい仲間です。ありがとうございました。そして、インドネシアと日本のために、いい仕事してください。応援しています。


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