佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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小谷真生子さん

テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』キャスター


世の中をいい方向に動かすことができるのではないか

佐々木

いつからジャーナリストを考え始めたんですか。あるいは「ジャーナリストとは何ぞや」みたいなことを考えるようになったのは、いつ。

小谷

矛盾をいっぱい感じたのが、学生の頃にアメリカにいたときですね。メンタリーにハンディキャップのある人たちと近くの大学のキャンパスで土日過ごしてました。ボランティアをしたんですね。一緒にキャンプをしたり、バスケットボールをしたり、料理を食べたり。でも、あるときボランティアをしていた女性が暴行を加えられました。
ボランティアのスタッフは「助けよう」っていう気持ちで参加していたにもかかわらず。

でも、「助けよう」という気持ちではダメだと悟りました。つまり、健常者と同じようにして向き合わないといけない。そういうことに対して、大学は場所を貸して、ボランティアを募っているけれども、もっと他にやり方があるのではないか、自分が学生の間に、もっと違う角度からの活動を通して何かできることはないか、と思いました。そして個人の力では限界がある、と。
点はどこまでいっても点である、と感じて。

そこで、メディアであれば、「面」でいろいろ伝えることができて、世の中をいい方向に動かすことができるのではないかしら、と思ったのがきっかけ。

佐々木

アメリカということは、高校生ってことでしょう?

小谷

高校のときですね。でもそれは、ぼんやりとですよ。だから即、行動にうつすといった行動力があったわけではないから。何となく、自分が将来したいことは、そちらの方向かなっていう感じ。

佐々木

でも、高校のときに思った、いろんな社会の政策や課題に対して、報道番組、ジャーナリストとして解決したり、「面」で伝えていきたいと思ったなら、経済に特化したWBSを引き受けることは、かなり分野が狭くなって深掘りになるという迷いはなかったですか。

小谷

今は分からないけれども、昔は、ジェネラルニュースっていうのは国際ニュースや社会ニュースが正規ニュースという扱いでした。経済は、ちょっと脇に置いておいてっていう扱いが多かったように思います。でも経済ニュースって実際には、普段の生活の中で、もしかすると政治よりも皆さんに身近かもしれない、というふうに感じ始めて。
現在は大いに「面」を感じています。

佐々木

その通りだけれど、でも、それはやり始めてからですよね?

小谷

そう。始める前は、自分にできるだろうか、と。今まで総合ニュースの方がずっとメインの仕事だったから、ニュースを扱うカテゴリーとして、経済を「面」で伝えられるかしら、と不安でした。でも、やるだけやってみてダメだったら、そのときは、そのときで考えようという気持ちで、始めました。その代わり相当勉強しないといけないだろうな、と。

佐々木

最初は何から勉強したんですか?


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