佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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小谷真生子さん

テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』キャスター


ある程度のたくましさをもって生きていかないといけないでしょう

佐々木

でも、京都や奈良を学びなさい、という日本の伝統や、お習字やお茶をきちんと、というような、日本女性のたしなみを教えている一方で、非常に独立した、「出過ぎれば釘も打たれない」みたいな強いところもある。両方教えられたっていうことですね。

小谷

そうね。精神的に強くあれということは、よく言われました。

佐々木

それは、どういうことでしょう。

小谷

私、若いときは結構くよくよするタイプだったの。きっと、だからでしょうね。でも今では考えられないでしょう?本質は強いのだと思います。 10代後半も、あまり友達と群れるタイプでもなく……。分かっていただけます?

佐々木

それは分かります。私も全然群れないです。

小谷

よく女の子どうしで、「一緒にお弁当を食べましょう」「一緒にお化粧室に行きましょう」って同じ行動をとりましょう、というのが、ものすごく苦手で……。「一人で行けばいいのに。なぜ一人で行かないの?」って思ってた。だから、悩み事があっても友達に相談して分かち合うというような行動パターンは皆無。いつも一人が気楽だった。社会に出てから、一人でめそめそ考えるような時代もあったけれども、それを通り越したら、何だか異様に強くなってしまったの。不思議ね。

実は、女性はもともとたくましさを内包している。表面に出すのは日本では美徳ではないという暗黙のルールのようなものがあるけれど、変わってゆく気がします。これからの時代はどんどん社会がボーダーレスになってゆくから、女性男性問わず、たくましさも表現が必要な時代に入りつつあるのかもしれない。今までのように、「男性を陰で支えて」というような生き方を貫きたくても、生活環境が、情勢が、それを許さないかもしれない。その辺は男性のマインドとの調整が難しいとは思うけれども、でも、やっぱりこれからの女性はある程度のたくましさをもって生きていかないといけないでしょう。しなやかに、たくましく。

佐々木

そういう意味では、皆の憧れですね。第14回の国際女性ビジネス会議に飛び入りでご登場いただいたときも、会場から悲鳴が上がりましたものね。「キャーッ! 小谷さん」って。多くの女性たちの憧れだと思います。会場からあれだけ歓声が上がったスピーカーは今までいませんでしたからね。

小谷

本当? 私、あの時は自分のしゃべることで、頭がいっぱいで……。


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