佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

150

野口聡一さん

宇宙飛行士


次世代の宇宙船への有効な提言をするような

佐々木

去年、2010年10月に宇宙飛行士会議というのがあったというのを拝読したんですけど、すごく面白いなと思って。宇宙飛行士会議には58人参加されたんですか。

野口

”Planetary Congress”っていう名前なんです。

佐々木

で、”Planet, Hope, Future”っていうテーマだったとか書いてあったんですけど、これは何をやるものなんですか?

野口

宇宙飛行士会議自体は、もう25年ぐらいやっている会議なんです。有人宇宙飛行は元々はアメリカと旧ソ連で冷戦時代に別々に進めてたわけです。お互いにどういう人がいて何をやってるのか分からない。さらに言うと宇宙飛行の経験をアメリカとかソ連以外の国に広めていく仕組みが全くなかった。それで、ある時に引退した宇宙飛行士が集まって宇宙飛行の経験を共有して世界に広めようという試みが始まったんです。

佐々木

引退した後で、本当の意味でシェアをしよう、ということですか。「スパイ的に競合の様子を知ろう」ではなくて。

野口

そうですね。年配の飛行士も多いので、ゆったりと昔の話をするような雰囲気もありますけど。

佐々木

今もそういう感じなんですか?

野口

はい。でも思い出話をするだけではつまらないから、経験をもとに今の宇宙ステーションへの提言とか、次世代の宇宙船への有効な提言をするような場にしようとしてます。世界中の宇宙飛行を経験した人が、お互いの経験を元にいろんなことを話し合うっていう会議なんです。

佐々木

お互いに、話が通じて同じような経験を持っている人っていうのは、増えてきているとはいっても少ないから、貴重な会議なんだろうな、と思っていました。


  • 19 / 23


バックナンバー

過去の一覧

ページの先頭へ