働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
どう思いますか? これから日本の政治家、あるいは政府は。変わろうと気づいている人は、いっぱいいるじゃないですか。
いっぱいいる。いま内閣官房に出入りする機会が多いので、わりと近くで見ていますが、皆一生懸命働いてるし、変わろうと努力してますね。
すごく働いているし、頭もいいし、熱心だし。
僕は「助けあいジャパン」っていう復興支援プロジェクトをボランティアでやっていて、あれは政府と連携しているんですけど、この前、そういう活動にありがとうって言いたい、ということで、仙谷さん(現官房副長官)とか松井さん(元官房副長官)とか辻元さん(現首相補佐官)が宴会に来てくれたんですよ。そうしたら一般人というか、我々の仲間がいるわけですけど、参加した彼ら彼女ら40~50人のうちのほとんどの人がびっくりしたわけです。「政治家って、こんなに真面目で、普通に話ができて、普通にいい人じゃないですか!」って。「だから言ったじゃん、普通の人だって」って言ったんだけど、まぁみんな政治家をモンスターみたいに思ってた。で、実際に会って、座敷に座っていろいろ話をしてみて、普通の人が一生懸命努力しているだけだって分かったら、みんな逆に燃えるわけです。もっと民間人である自分たちも国に貢献できるのかも! とか、したい!とか。
だから、まさに「キョリチカ」(「国民と政治の距離を近づけるための民間ワーキンググループ」の略称)なんですよね、本当に。距離が近づければ。
分かるわけですよね。まぁ変な政治家もいるとは思いますが、その確率はどの組織でも一緒くらいだと思う。距離が近づけばもっといろいろわかる。でも実際に近づかないとそれは分からないし、近づく方法もわからない。だから魑魅魍魎な感じになるんですね。
彼らは変わっていくかな? 政治家は、伝え方、伝わり方が、自分たちの思っていることとずいぶん違っちゃって、距離も遠いわけじゃないですか。メディアの問題もあると思うんだけど。
遠いですねぇ。でも、たとえば、阪神大震災ってテレビの向こう側で起ってた災害だったんですね。要するに他人事だったんです。マスメディアの向こう側に災害があったし、政治家もいた。でも今はソーシャルメディアがあって、今回の震災は、すごく身近で起こった出来事のように感じたりする。すぐ隣の、いつもつぶやいている人が被害を受けている、というような近さが出てきている時代。政治家も一緒だと思います。ソーシャルメディアによって近くなりつつある。なので、そこら辺のことを意識したコミュニケーションの専門チームを政治家がちゃんと持ってやれば、どんどん距離が近づいてくるはず。彼らが近づくっていうことは、我々にとっても政治や国が近くなるってことですから、自然と一般人も政治や国の将来に関与しようとするようになるんじゃないでしょうか。
キョリチカで佐藤さんと一緒に活動したときの「リアル鳩カフェ」で官邸に集まった人たちも、皆、素晴らしかったですよね。インターネットで応募した、見知らぬ10人が突然集まったにもかかわらず、初対面同士で、総理大臣とともに過ごす1時間で、ものすごく、ちゃんとした会話ができたし、あの後の彼らの団結力もすごいじゃないですか。
皆、関与したかったんですよね。関わりたかったんですよ、きっと、ものすごく。でも、いままでそれが可能じゃなかったんです。
そういう人が世の中にたくさんいるってことですよね。