佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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佐藤尚之さん

コミュニケーション・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

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その部分が日本は全く欠けていて

佐々木

これから、コミュニケーションとかデリバリーとかプレゼンテーションとか、いろんな表現があると思うんだけど、グローバルな位置づけの中での日本の発信力が、政治や企業とか全部変えていく気がするんですよね。他の部分は、日本人は、よく頑張ったっていう感じがするの、私。だけど、ここだけ皆、ずいぶん疎かにしてきちゃったねって。

佐藤

疎かにしてきているし、ヘタクソ。たとえば、ここにあるMacBook Airにしても、プレゼンテーションがわかりやすいんですよね。かをりさんはレッツノートですけど、やっぱりレッツノートの方がスペックはすごいんですよ。軽いし頑丈だし、素晴らしいんです。でもMacBook Airがすごいのは、「世界一薄い」っていう、そのコミュニケーションのみに絞っている。世界一薄いところに、世界トップの技術を全部集約していっているんです。そして、そっちのほうが人の共感とか、人に対するアピールとかが強いんです。”I statement”なんですよね。その部分が日本は全体的に欠けていて、スペックなんか、100人なら100人が望む超先端スペックを全部入れているかもしれないけど、でもそんなの関係ないんですよね。人の共感を呼ばない。

佐々木

Macってそれでいて、おしゃれ。だから、一つに焦点を絞るっていうこともすごいし、潔いし、明確だし、それを、どれだけ今度は違う側面からおしゃれに届けるかっていうことに、すごく力を入れている。

佐藤

それだってコミュニケーションですよね。

佐々木

「日本は、これだけすごくスペックを集めたんだ。どうだ、普通の人ならよさが分かるはずだ」とかね。

佐藤

でも、そんなスペックは要らないんですよ。使えないし。

佐々木

でも、私は、レッツノートのキーボードのタッチが、大好きなんです。

佐藤

じゃあ、「キーボードは世界一いい」とかコミュニケーションを作ればよかった。MacBook Airを使っている人は、キーボードが少し打ちにくくても気にならないんですよね。「俺、世界一薄いのを持っているもん」って。「しかも速いし、すごくかわいいし」って。他がいろいろ使いにくくても、いいんです。ちょっと使いにくいところもかわいく思ってる。欠点も好きになっちゃうと言うか。

佐々木

私、はじめのコンピューターは87年にマッキントッシュを使ったの。

佐藤

87年っていったら、まだリサ?

佐々木

Mac Plus,、Mac SE、

佐藤

おー! そのころのマック、高かったですよね。

佐々木

全部持っていたもの。

佐藤

その美意識があって(笑)、なぜ今、レッツノートになったんですか? 今からでも遅くないから変えたほうがいいと思います。おしゃれじゃないもん。

佐々木

レッツノートの人が怒りますよ。じゃ、2台持とうかな。


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