佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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佐藤尚之さん

コミュニケーション・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

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僕、「まし論」に変わったんです

佐藤

今は怒らない。昔はわりと怒ったらしいです。僕が意識しない程度なので、たまにですけど。

佐々木

でも、怒鳴ったりしないんだ?

佐藤

最近は絶対にしないですね。もう、怒ることがないもの。ムカつくことがない。気難しい顔をして歩いていますけど、これはクセで、実はほとんどムカつかない。

佐々木

嫌なこともない?

佐藤

嫌なことはいっぱいあるけど、まあ、こんなもんかな、と。

佐々木

すごい。悟っちゃっているんだ。

佐藤

悟ってはいないですけど、ましかな、ぐらいな。たとえば、日本ってひどいところもまだまだあるけど、○○って国に生まれているよりは日本の方がずっとましだな、とか。僕、ある時期から「まし論」に変わったんです。やらないよりは、やったほうがまし、とか、政治も、出来てないことが多いし酷いことも多いけど、まぁもっと酷いことになるよりは多少はましだからいいか、とか。あまり理想論を言わずに、「まし」と考える。で、ましじゃなかったら、自分で動けばいいわけで、動きもしないのにグチャグチャ言うのも嫌なので。

佐々木

自分が思ったとおりのコミュニケーションプログラムをやろうとしているんだけど、皆の動きが違って、思ったように動かなくても?

佐藤

しょうがないかなって。イライラしたり、「どうなっているんだよ」っていうことはいっぱいありますよ。でもそれは仕事でしょ。仕事の場合は、ちゃんとやりますけど、他のことでは、もう、あまり怒らないですね。怒っても人って動かないですよね。丸くなりました。特に45歳くらいから。ツイッターとかフェイスブックとかブログをやっているのと一緒。さっきの話に戻りますけど、一貫性がだんだん自分の中でできてきて。ブログとかは穏やかな僕が出ていて、そこにだんだんリアルな自分が近づいてきているような。

佐々木

話しているところに合ってくるのよね。

佐藤

そう。昔はよく「佐藤さんって、実際に会ったらブログの印象と違った」って言われてた。でも最近、ほとんど言われなくなりました。「ここまで禿げているとは思わなかったわ」っていう人はいたけど(笑)、でも、だんだん近づいてきている。しかも、ブログで自分の本音とかをかなりさらけ出しているので、わざわざいろいろ説明しなくてもいいし、なんだか穏やかになっちゃったんでしょうね。

佐々木

じゃあ、これからは穏やかに、等身大でね。

佐藤

全部一貫するとそうなりますね。だって、等身大の自分以上の自分なんてありませんから。


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