佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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富永誠一さん

特定非営利活動法人 全国社外取締役ネットワーク 事務局長

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俺が箱根駅伝を走ってやる

佐々木

小さいころの習い事やスポーツは?

富永

僕は習字だけかな。剣道も海洋少年団も長く続きませんでした(笑)。

佐々木

海洋少年団というのは?

富永

ボーイスカウトの海版です。父の影響で入れられたのですが、なじまなかったですね。僕は運動部の経験はなくて、ずっと文化部にいたんですけど、科学とか、コンピューターに早いときからハマりました。だから大学もエレクトロニクスを専攻。

学生時代はスポーツはほとんど経験がなかったのですが、今は結構走っています。10キロやハーフマラソンの大会にはときどき出ています。走るきっかけは、箱根駅伝です。たまたま母校が箱根駅伝に出ているのですが、最近、母校の成績が芳しくない。毎年1月2日は電車を乗り継いで追っかけで観戦しているんですけど、4年前に箱根芦ノ湖にある往路のゴールの近くで待っていたら、母校が実質最下位で入ってきた。悔しくて「俺が箱根駅伝を走ってやる!」と思い立って、翌週から週末を使って、大手町から箱根へ、そして箱根から大手町へ、16回に分けて、全区間217.9kmを1人で走り切りました。

佐々木

えっ? すごい!

富永

箱根駅伝の1区から10区までの数区間を走った選手はいると思いますけど、全区間を走ったことがある人はそうはいないと思います(笑)。

佐々木

すごいな(笑)。その富永さんの一途な、思い込んだらとことんとやってしまうという。

富永

粘り強く、そしてとことんやってしまいますね。

佐々木

それはどこから? 小さいときからですか?

富永

そうですね。凝り性ですね。趣味も相当突っ込んだことをやりました。例えば音楽を作る。僕はピアノを習っていたとか、音楽を学んだことは一切ないんですけど、母がお琴の先生をしてこともあって、音楽にはとても興味があったんです。中学から高校のころにYMOが出てきて、コンピューターを使った音楽に興味を持ちました。それで、大学に入ってからアルバイトをして、総額100万円ぐらいでシンセサイザーとか録音機材を買って、譜面も書けない、読めないのに、自分で音作りや曲作りをして遊んでました。

佐々木

コンピューターで打ち込む?

富永

いえ、打ち込むにも譜面がわからないから全部手でキーボードを弾く。だから自分で作った曲しか弾けないんです。その作った曲も時がたてば弾けなくなる。だから、今弾ける曲は1つもないんです(笑)。

佐々木

それは忘れちゃって? 譜面を書けないから?

富永

そうです(笑)。しばらく音楽はやっていないのですが、最後に作った曲は、10数年前に結婚式の入場のときに使う曲を自分で作って。

佐々木

自分の結婚式ですか?

富永

そうです(笑)。

佐々木

すごい!

富永

それで入場の時にかけたんです。そしたら、みんなの拍手にかき消されてしまって、誰も聞いてくれなかった(笑)。

佐々木

でもそれは記録に残っている?

富永

どこかに行っちゃいました。カセットテープだったから、デジタルに落としておかなかった。

佐々木

惜しいですね。

富永

惜しかったですね。

佐々木

今だったらすごくいい曲だったのかもしれないのに(笑)。

富永

頭には入っているけど、もう弾けませんから。


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