働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3058 開催期間 2010年10月18日- 10月27日
「円高」になる、すなわち通貨の価値が高くなるというのは、本来、好ましい話なのですが、日本のように輸出の多い国にとっては、円高によるデメリットが多いのも事実です。 たとえば日本円で100万円の自動車を米国に輸出する場合、1ドル=100円のときであれば「100万円÷100円=1万ドル」の価格設定になりますね。しかし、円高が進んで1ドル=80円になったときに、価格を1万ドルに据え置くと、1万ドル×80円=80万円となりますので、円ベースでの売上げは減少してしまいます。 ドル建ての価格が値上げできればいいのですが、そうなると米国での売れ行きが悪くなってしまうでしょう。いずれにしても、円高によって、輸出企業の業績は悪化してしまいます。そのため、これらの企業は外国に工場をつくって為替の影響を受けないようにするしかありませんが、それが国内の雇用の減少や賃金の低下を招き、日本経済の成長を阻害する一因となったわけです。 円高が進むと、海外に雇用が奪われてしまうということですね。 逆に、輸入品を国内で販売する企業などは、円高による仕入れ価格の低下で利益が膨らむなどの恩恵を受けます。そして、私たち国民も、円高還元セール等による物価の下落というメリットを受けることになります。ただし、デフレの昨今では、物価の下落は賃金のさらなる低下を招きかねませんので、手放しで喜べないのも確かでしょうが。 以前のように、海外からの輸入と比べて、輸出が圧倒的に多かった時代であれば、円高のデメリットが大きかったわけですが、昨今ではそうとも言えません。そのため、「何がベストバランスかわからない」(ばじるさん)という状況になっています。 また、私たちが為替変動に馴れてきたことによって、「メリット・デメリットを感じない」(dokinchnさん)という雰囲気も広がってきているかもしれません。 ひとつ言えることは、円高が嫌なら、個人として円高のメリットを受けるような行動を起こすしかない、ということでしょう。必要なものを「海外のサイトで直接購入する」(m yukieさん)のも1つの方法ですね。 また、金融危機への不安から値上がりしている貴金属や稀少価値の高い宝石類も、円建ての価格は海外ほど上がっていませんので、私たち日本人にとってはまだ割安と言えそうです(3年前と比べて、米ドル建ての金価格は2倍にもなっていますが、円建ての価格は円高の影響で4割程度上昇したに過ぎません)。 というわけで、皆さまが円高をきっかけに、何か行動を起こしたことがあれば教えてください。また、行動を起こしていない方は、今後は何かしようと思っていらっしゃるか、それとも為替変動を契機に何かをすることはないとお考えなのかをお聞かせいただくことで、議論を展開していきたいと思います。 ※11月10日(水)19:00〜浅井議長の講座を開催します。詳しくはこちら
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