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会議番号:3081 開催期間 2011年02月28日- 03月07日
2日間で沢山のご投票・ご投稿をありがとうございました。 やはり、圧倒的にYESの方が少ないですね。司法試験合格者が激増し、「弁護士余り」の時代となっているにもかかわらず、このご投票結果ということは、やはり司法アクセスの悪さに原因があるのだろう、と、非常に反省させられた次第です。 そういった中でも、YESの方は、やはり気軽に相談できる弁護士がいることのメリット、安心感を痛感して頂いている方が多く、嬉しく感じました。miyabi00000さんがおっしゃってくださっているように、ホームロイヤーはまさに「かかりつけ医」。心配なことがあった時にすぐに飛びこめて不安をなくすことができるというのが最大のメリットではないかと思います。 しかし、優太のママのあきさんもご指摘の通り、やはり何かきっかけがないと、そのような弁護士の利用の仕方は難しいようですね。 またshoshoさんご指摘の、専門がわからない、とのお話もよく聞くことですが、日本はアメリカの弁護士ほど専門が分化していません。大抵の弁護士は「なんでも屋」です。まさに街中のお医者さんと同じです。そしてそれでも自分の専門外であったら、専門の弁護士を紹介することが通常です。まずは専門性にこだわらず、これはと思った弁護士にご相談なさってみてはいかがでしょうか。もちろんご紹介があればベターですが。 NOの方のご指摘にもあり、また良く言われるのが「料金が不明」「料金が高いのでは」ということです。しかし、Tosukuさんが当たった弁護士は不運だったですが、たいていの弁護士は初回市民法律相談は30分5000円ですし、料金は相談前に聞けば明示してくれます。寿司屋の「時価」のようなもの、と恐れる方が多いですが、予約段階で聞けばもちろんお伝えすることですので、寿司屋で「お勘定を見てびっくり」ならぬ「請求書をみてびっくり」ということはないはずです。私のところに初回法律相談にいらっしゃる方は全員、予約段階で「相談料はいくらでしょうか?」と尋ね、「意外と安いですね」と安心して相談にみえます。 30分5000円は高い、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、格安カットハウスやネイルサロンでも10分1000円が通常です。それよりも若干高い程度で、人生の重大な問題についての専門的知識を得られる、と思えば決して高くないとも言えるのではないでしょうか。 さらには、リンダ山本さんがご指摘になっていましたが、ドイツその他の海外の制度のように、病気の治療のための健康保険のような、弁護士を利用するための保険のようなものがもっと普及すれば、もっと利用しやすいだろうなあ、と思っています。 また、minerva21さんのように、最初にあたった弁護士が悪かったために二度と利用する気が起こらない、というのもしばしば伺うご意見です。その点については、業界を代表してお詫びしたい気分です。しかし、昨今は、気の合う弁護士が見つかるまで何人にも会ってみる、という方もいらっしゃるようですよ。この点もまた、医療と同じで「セカンドオピニオン」をとってみるということも重要なのだろうと思います。 ただ、1点注意して頂きたいのですが、まれに、「自分に有利なことを言ってくれる弁護士に出会うまで何人も会う」という方がいますが、これはあまりお勧めできません。本当に良心的な弁護士は本人にとって不利なこともきちんと話してくれるので、その辺は冷静に見極めて頂ければと思います。 最後に、気軽に相談できる弁護士が増えるということで紛争が増えるとお考えの方もいらっしゃるようですが、これは誤解です。弁護士はなんでも「裁判にしましょう」と言う、というように古くからアメリカン・ロイヤーズ・ジョーク等で笑いのネタにはされてきているようですが、アメリカではさておき、私の見る限りでは、むしろ弁護士に相談することによって法的な知識を得て、無用な紛争が回避できることが多いように思います。 例えば弁護士をつけずに調停中の方が、調停で大変紛糾しているとのことで、弁護士に依頼することも視野に入れて法律相談にみえた時、私は、「このように調停で言ってみてください。相手はきっと納得すると思いますよ。それでもダメだったらもう一度いらしてください。ご依頼を受け、受任いたしましょう」と言って相談のみで帰って頂くことがあります。そのような場合、多くの方が「先生のおっしゃった通りにしたら、次の調停期日で成立しました!ありがとうございます」と後日メール等でご連絡をしてくださいます。 これは一例ですが、このように弁護士が交渉技術や話し合いの落とし所も含めてアドバイスすることによって紛争の早期解決に役立つこともむしろ多くあります。なんでもかんでも事件化して受任しようとしているわけではないので、どうぞ、その点はご心配なさらないで頂ければ……と思います。 さて、弁護士へのアクセスの悪さは、業界として反省・改善しないといけないと思う部分が沢山ある一方で、誤解に基づくものも多いように思いました。上記にお話ししてきたことで、少しでも誤解の部分が解けたら幸いです。 「でもまだこんなところが不便じゃないの?」「そういうことなら利用してみようかな」というような私へのご感想・ご反論、また他の方のご投稿へのご感想等、本日も更なるご投稿をお待ちしております。
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