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会議番号:3119 開催期間 2011年09月26日- 10月03日
1日目は圧倒的に「増税に関する議論は理解できていない」という皆さんの意見でした。確かに野田新総理になって、震災復興増税をはじめ、増税のムードは盛り上がっていますが、なぜ必要なのか、という説明は総理の口からなされていません。 そのような状況の中で、国家公務員朝霞宿舎建設問題が出て、事業仕分けで取りやめとなったものが、なぜ今頃着工になるのか、国民には納得できません。それは、強く政府に説明責任を求めたい話でしょう。とりわけ、政務三役で決めたということなので、議事録の公開を求めたい話でしょう。 その問題を離れて、今回の復興費用をいかなる財源で賄うか、通常の60年国債で賄うのか、それとも10年程度の臨時増税で賄うのか、という議論があります。私は、復興財源は、現役世代が連帯してそのコストを賄うことが必要ではないかと思います。60年間で負担をばらまくと、震災のことを知らない将来世代の人々もこのコストを負担することになり、日本はまた先延ばしをした、と国際的な投機筋に付け込まれることにもなりかねません。この点、皆さんの意見はどうでしょう。 もう一つ、社会保障・税一体改革の消費税増税の問題があります。これは、誤解を恐れずに言えば、われわれが、「親切・重税国家」を望むのか、「冷淡・軽税国家」を望むのか、という選択だと思います。先進諸国は、この2つの選択肢で、国民の時々の選択によって、変わってきました。米国の共和党と民主党、英国の労働党と保守党がそれです。日本もそのような状況になったのではないでしょうか。いずれにしても、「親切・軽税国家」はあり得ないので、増税に反対し「冷淡・軽税党」を支持する場合には、歳出削減を通じて、年金の削減や医療の個人負担増を受け入れる必要が出てくるでしょう。 私は、歳出削減はOKだが増税は×というのは短絡志向だと思います。歳出削減の多くは、特定の個人の負担増になります。たとえば、今回の歳出削減案の子ども手当の縮小は、子どもを持つ家庭の負担増、後期高齢者の社会保障費削減は高齢者の自己負担増です。このように、歳出削減はOKだが、増税は反対、というのは必ずしも当たっていません。 問題は、皆さんの言うように、なぜここまで歳出削減のペースが遅いのか、そこが最大の問題ですね。その点については、増税やむなし派も、頭にくる点です。 次の議論は、仮に、公務員人件費を2割カットし、議員の数も2割削減したら、増税は受け入れられるのでしょうか。今、予算(92兆円)の半分(44兆円)を借金に依存している状況はどうすればよいのでしょうか。具体的な解決策はありますか。
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★森信茂樹さんが登壇されるフォーラムです。「番号制度導入からみた税・社会保障改革」 9月30日(金) 19:00~20:30 日本財団ビル2階 会議室 プライバシー、利便性、少子高齢化、格差拡大等をどう捉え、これからのことを考えるか。公平・公正で効率的な活用について専門家が話をします。当日のUSTREAM中継はこちら
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