イー・ウーマン（ewoman）

言っても聞かないなら叩く！（ayaPa・神奈川県・36）

自分の本気加減を伝えるために、叩くこともあると思います。甘えているのでしょうが、口で言っても言うことを聞かないことがあると思います。その時には、叩いてしかります。でも、「わかった」と子どもが理解したと言ったら、その瞬間、頭をなでたり、抱きしめたりしながら、「わかってくれたなら、OKだよ。今度から気を付ければいいよ」といいます。

我が家の場合（ゆきなな・海外・その他・31）

叩いた後の、自分の気分の悪さと言ったらありません。しかし、事態を収拾するために、叩くことはあります。子どもの性質にもよるのかもしれませんが、話をして本当に分かる年齢になるまでは、ある程度必要な気もしています。このような考えに至るのは、私もパートナーも、親にしつけのために叩かれたことがあり、今これに感謝している部分があるからかもしれません。

時には必要な場合もあるのでは（tibiko・大阪府・42）

独身で子どもを育てた経験はないのですが、常に叩くことが必要だとは思いません。命に関わる危険なことをした場合は、例外です（ナイフや火で遊ぶなど）。ひっぱたいてでも止めさせなければ、取り返しのつかないことになるのではないでしょうか（子どもだけでなく、ある意味、大人もあてはまるのではないかと思います）。

叩き方の問題（遥海空・東京都・38）

昔読んだマンガで、とても印象的なものがあります。『叩けば子どもに言うことを聞かせられるかもしれないが、その子どもは、言うことを聞かせるためには叩いてもいいんだ、ということも学ぶんだ！』と、主人公の少女が、大人に向かって叫ぶシーンでした。思春期の私は、とても衝撃を受けたことを覚えています。間違いを正したり、何かを教えるために叩くことは時には必要だと思います。そして叩かれた意味を子どもがちゃんとわかるように、話をしたり、諭したりすることも同時に必要なことだと思います。

叩かれてわかることも。（marco302・海外・その他・40）

今でも、しつけのためであれば「叩く」ことも時には必要ではないかと思っています。世代のせいでしょうか、親にも先生にも、叩かれてしつけられた記憶があります。悪いことして叩かれたとき、小さいながらになぜ叩かれたのか、どうして叩いたのか、泣きながら考えた記憶があります。「人の心がわかる」子どもを育てるためには、必要なものではないかと思います。当然、度を過ぎた「暴力」は問題ですが。

必要ないと思いながら11年（jersey・福岡県・35）

私自身のここまでの結論、子どもを叩かないと伝わらない何かは、ありませんでした。女の子だから、でしょうか？　それよりも、苛立つ自分との闘いが全て、という実感。叩かれるのが嫌だからもうしない……では、伝えたい所が伝わっていないし、叩いて相手を黙らせる……という誤ったメッセージが伝わる恐れも。一度手をあげれば堰を切ったようになる可能性は、自分の中にも感じられるので、常に子どものどんな状態も受け止められるようにキャパ広く、母は機嫌良く生きていたいと思っています。

常習化のおそれ（yummin・長野県・40）

仕事が手一杯の時、何度言っても子どもの行動が変わらないと、自分の感情の爆発を感じます。子どもを別室にいれ、爆発した理由を考え、少し時間をおき、落ちついてから子どもと話します。以前は感情コントロールできず、手を上げました。虐待の怖さがあり、カウンセリングを受け、怒りの処理には、その奥にある理由を見つけることを学びました。

子どもが産まれて……（reikot・大阪府・41）

この2月に息子を出産しました。それまではしつけで叩くのはありと思っていましたが、考えが変わりました。自分自身、母に叩かれた記憶が多くあります。そのせいか、怒られるとすぐに首をすくめるクセがつきました。また、他人が怒られているのを見ただけでクラクラするような体質になってしまいました。虐待としつけは違うといいます。「言い続け、し続けるのがしつけ」ではないでしょうか。

「情けない」と泣きながら、（讃岐小町・香川県・53）

親子に関係なく、大人が子どもを叩くことには反対です。私の母親は、私の背中を何度も叩きました。「情けない、情けない」と泣きながら。それほど強くないのですが、幼いながらに、背後にいる母親が感情的になっていることを察知していました。その間、私は叩かれるままでいました。どうしたらいいのか、その術も知らないほど幼い時期のことです。叩かれた理由は覚えておらず、母親の行為への記憶だけが残っています。

みなさん、たくさんの投票と、投稿をありがとうございます。票数の流れを見ていましたが、かなり拮抗しており、YESとNOの両方からご意見が届き、みなさん、とてもしっかりと考えてくださっているテーマだなと、改めて思っています。
 
今回、NOと答えてくださった方の中で、『普段のしつけでは必要はないが、本当に悪いこと、危険なことをしたときには叩く』というご意見がいくつか届きました。普段のしつけに関わらず、「叩くことが必要なときがある」と思われる場合は、YESとしてご意見をいただければと思います。そして、どんなケースにおいても必要ないという方は、NOとしてご投稿ください。YES、NOは、一度投稿された後でも変更できます。
 
親として、「子どもをきちんと、しつけなくては」という想いは、だれしも強く持っていると思います。
 
YESでは、「叩いてしかり、子どもが理解したと言ったら、その瞬間、頭をなでたり……」（ayaPaさん）といったように、叩いた後に愛情を伝えるという投稿がいくつかありました。それぞれの方の、叩かなければならなかった場面がわかりませんが、ぜひ、「本当に、叩くしか選択肢がなかったのか」ということを、考えてみていただけたらと思います。
 
親としては「理解した」「わかった」と子どもに言わせたくなりますが、大人同士だって、内容によっては「わかった」と言われても、「本当にわかってもらえたのか？」と疑問に思う場面もあるでしょうし、自分自身「わかったか？」と言われて、相手の想いを本当に「わかった」とは言えない場面もあると思います。
 
親が叩くと、子どもが驚いたり、おびえて、行動を瞬間的に止めることができます。でも、それが子どもの心をいい方向に育てることに、つながっているでしょうか。
 
危険なことをしたとき、物を投げた、壊したなど本当に悪いことをしたときには、「叩くことは必要である」という意見も多く届いています。もちろん、どうしてもわが子や相手の子が危険な場合は、瞬間的に回避するために、力を使って、制止することが必要な場面もあるでしょう。ただし、子どもの危険な行動を制止することと、叩くことは、イコールではないと思っています。たとえば、乳幼児の場合には、危険なものに触れないように、環境を整えるということも必要でしょう。
 
NOでは、「必要ないと思いながら11年」というjerseyさんは、「苛立つ自分との闘いが全て」とおっしゃいます。
 
「叩く」という行為に至ってしまうときは、yumminさんがおっしゃるように、子ども自身というよりも、まず親である自分自身の「感情の爆発」を感じていないでしょうか。
 
marco302さんの投稿の「“人の心がわかる”子どもを育てるためには、（叩くことは）必要なものではないかと思います」という言葉が気にかかります。
讃岐小町さんの「叩かれた理由は覚えておらず、母親の行為への記憶だけが残っています」という言葉も、心に刺さります。
 
叩くことが必要（YES）とお考えの方は、どんな子に育って欲しいから、どんな場面で叩いているのでしょうか。
どんな場面であっても叩く必要がない（NO）という方も、引き続き、そう思う理由をご自身の体験などを踏まえて教えてください。
YESの方もNOの方も、叩かれた、叩かれなかったといった、ご自身の子どものころの体験なども、ぜひお聞かせいただけたらと思います。

• 2012.06.04
• 高祖常子 子育てアドバイザー、インターネットサイト「こそだて」編集長、NPO法人児童虐待 防止全国ネットワーク理事