佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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野田聖子さん

衆議院議員


小児医療ってすごいなって

野田

そのとおり。私の子どもも、かつては治らなかったと思うんだけど、今の医療はすごい。それに今できないことは先送りでいいと思うし。うちの子は、穴が開いているのと、肺動脈がないというのか、1本どこかに置いてきちゃって、それがないから、血液の循環が難しくて。最終的にはもう少し大きくなったら、肺動脈の人工血管という素晴らしいものがあるから、それに置き換えようと。

でもこの4カ月、息子の病気を通じて、初めて医療を学んだというか。私は元気だったし、周りの家族も元気な人ばかりで、医療というのは頭で分かっていても、現場を知らなかったから。特に小児医療ってすごいなって。

佐々木

今は胎児医療もあるしね。

野田

だからうちも胎児のときに疾患が分かっていたので、「胎児のときに治療ができませんか?」って。「それはできません。でも生まれてからすぐにできるから」と先生に言われて。人それぞれなんだろうけど、私の場合は、超音波エコーのとき、15週ぐらいで、心臓が悪いこと、肝臓が飛び出ていることが分かっていた。これは大変なことだけど、先生が「大変だけど、やれないことはない」と。

もし先生にお手上げだって言われたら、しょうがないと思ったんだろうけど、そういうケースは2万人に1人とかと言われて。でもそういう人がいても治っているんだなって思ったから、割と、くよくよせずにいられた。

佐々木

羊水検査をしなかったって、本に書いてあったんだけど、私もそうでした。私は、1人目は35歳で出産だから。

野田

今の35歳とは違うじゃない。16年前の35歳だから。

佐々木

そうよね、それ、聖子ちゃんしか言えない!

野田

それって、やっぱりいろいろ言われる。

佐々木

そうね。そもそもワーキングウーマンで出産、というのも、珍しかった。

野田

丸高って言われてたんじゃない?

佐々木

十分な丸高だし、働いていて、仕事をしながら、子どもを生むというのも珍しかった。でも2センチぐらいの赤ちゃんがおなかに見えて、ドキンドキン心臓の音が聞こえたときに、私は「いいです」と。腕がなくても、脚がなくても、3本生えててもいいですと言って。羊水検査をして、逆に、そこで、「どうしますか?」って言われても、別に生み育てる以外の選択肢は私にはないから、羊水検査はしません、と。

野田

うん。私は奇形のことが分かっていた次の段階での羊水検査。ドクターに「何で羊水検査をするんですか?羊水検査をすれば、子どもが助かりやすくなるんですか?」って聞いたの。そしたらそれは関係ないって。要するに、染色体を調べると。22週までに堕ろす前提の人が、基本的にやる。もちろん私はその気はないので。

佐々木

私もそうだった。

野田

子どもが苦しんだら、かわいそうだなって思ったけど、病院で最善の努力をしてもらえば、生まれてこないよりは、生まれてきた方がいいんじゃないかなと思った。

佐々木

賛成。それにしても、頑張ったね。


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