佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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野口聡一さん

宇宙飛行士


ビューンと行っているんですよ

佐々木

打ち上げの時、ロケットの中はどんな様子なんですか。やっぱり、最初はちょっと怖い、でしょう?

野口

怖いというか、意外に落ち着いているんですよ。座席に押し付けられている感じなので、むしろGが掛かっているほうが安定しているんです。

佐々木

私、以前アメリカ軍の飛行機で空母ミッドウェーに着艦したことがあるのですが、その時は、機体が紐に引っ掛け停止するので、内臓飛び出る状態を、体験したことがあります。でもロケットのGは、あんなもんじゃないでしょうねえ。ただ、中継を見ていると、あの間が、怖いんです。音信不通になる時間は、成功するかどうかって、見ながらすごくどきどきしていて。成功した、という通信が始まるまでって、あれは何分ぐらいですか?

野口

クルーからの第一声は実は打上げ10秒くらいで出てるんだけど、外で見てると非常に長く感じるかもしれませんね。

佐々木

10秒!?

野口

僕も何度も打ち上げを見ていますけれども、毎回、打ち上がる瞬間、ワッと煙があがって、動き始めるまでが長く感じる。先日の古川さんのソユーズ打上げを見ていたときもなかなか上がらない感じでドキドキしました。

佐々木

じゃあ、外で見ているとドキドキですが、中ではGがぐっと来ているから、怖いというよりは……。

野口

外から見ていると、結構遅いじゃないですか。なんか重い感じで。でも、中にいると持ち上がる瞬間って、すごく加速感があって、気分的には、もうワーッと行っている感じなんですよね。ガーッと、「ああ、行った、行った」みたいな感じでね。中の感覚から言うと、ビューンと行っているんですよ。


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