佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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荒井由希子さん

国際労働機関(ILO)ジュネーブ本部
多国籍企業局 シニア・スペシャリスト

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日本人は結構リスペクトされていて

佐々木

日本は今、欧米中心のビジネス社会では存在感がない。国際会議に行っても、日本人なんぞの話は誰も聞きたくないし、日本の分科会には人が集まらず、隣のEmerging Chinaには殺到。でも、この世界ではまだ日本人は……。

荒井

世界のどこの国に行っても、ジャパンとかジャパニーズって、結構いい反応というか、すぐにお友達になれる気がします。日本をすごく皆さん好きなんだな、というのがよく分かります。中国と比べたことはあまりないですけど、確かに中国は今、注目されていますよね。私たちの専門分野でも、中国企業がアフリカに多数進出しているのでその動向を追って見たりしています。中国のパワーはすごいですね。日本も負けないようにしないといけませんね。

でも日本人は結構リスペクトされていて、国としてもリスペクトされているかな、と。「日本は、世界中に様々な形で援助をしていて素晴らしい、専門家もみな優秀で熱心だ」と時折耳にします。また、この間の東日本大震災のときも、世界中から、「僕たちの国はまだまだだけど、日本のODAのお陰でやっとここまで来られた。その日本がこうなってしまった今、僕たちにできることは何かないのか?」みたいなメッセージを沢山いただいて、心温まります。

佐々木

でもODAで大きく貢献しているわりには、そして国連への拠出金が大きいわりには、全然、国際機関での日本人プレゼンスが小さいというのは気になりますが。

荒井

そういう批判は、かなりされていますね。

佐々木

ILOには日本人は何人いるんですか?

荒井

現在、本部に日本人は25人ぐらいいて、いわゆるフィールドオフィスのほうは、アジアにほとんどいらっしゃると思うんですが、そちらが全部で10~15人だと思うので、全体で40人ぐらいですね。

佐々木

それは多いんですか? 少ないんですか?

荒井

拠出額に比してかなり少ないといえます。絶対数としては、専門職以上の職員数でいうと、日本は、米国、フランス、ドイツに次いで4位なので少なくはないのでしょうけど。一位のアメリカも拠出額が多いので、それに比してという意味では、やっぱり少ない、となっちゃうようです。


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