佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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Saadia Zahidi
(サーディア・ザヒディ)
さん

世界経済フォーラム 男女格差・人材部門、シニア・ディレクター


教育における男女格差は99%まで解消されている

ザヒディ

私たちは「健康」、「教育」、「経済参加」、「政治参加」という4つのカテゴリーで構成される40種類のジェンダー・ギャップ指数を算出し、それぞれのランキングを数値ともに発表しています。

日本のジェンダー・ギャップ指数は、健康と教育のカテゴリーで135カ国の平均値を上回りましたが、経済参加においては135カ国の平均値をわずかに下回り、政治参加に至っては、135カ国の平均値の約半分でしかありません。男女格差をこうして細かく見ていくことで、日本の状況がより明確に見えてくるはずです。

佐々木

やはり、日本が順位を大きく下げた一番の原因は、経済参加と政治参加における男女格差が大きいためだと……。

ザヒディ

はい、残念ながら……。

佐々木

問題の経済と政治への女性参加については、後ほどじっくりお話したいと思いますが、その前に、比較的結果の悪くない「教育」と「健康」の分野について、ザヒディさんの見方を伺いたいです。

ザヒディ

教育のカテゴリーにおける日本の順位は80位で決して高くありませんが、ジェンダー・ギャップ指数は非常に高く、教育における男女格差は99%まで解消されていることがわかります。それにも関わらずランキング順位が低かったのは、ほとんどの国で教育における完全な男女平等が達成させているために、ちょっとでも格差があると、ランクは一気にさがってしまうためです。日本は高校までは男女格差はありませんが、大学以上になると、女性の数は男性の数を今でもわずかですが、下回っています。

ヘルスケアにおいては、日本は世界で最も男女格差のない国です。ヘルスケアと教育においては、世界の富裕国のほとんどで、男女格差はほとんどなくなってきています。


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