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会議番号:3116 開催期間 2011年09月05日- 09月12日
まずmizoreさんのご意見に一言。私は菅さんが辞めてよかったと考える者の一人です。その最大の理由は、彼が急ぐべき復旧・復興を遅らせてしまったからです。政治家としては最も分かりやすい場面なのに、それに失敗してしまいました。その結果、いまだに片付かない瓦礫(一次仮置きにはなっていても最終処分に至っていない)、いまだに決まらない街の再生計画といった状況になっています。他にもいろいろありますが、ここが決定的でした。 ユズコさんのご意見はもっともなのですが、「皆が納得する(税金の)使い方」というのは、実はありえないのだと思います。たとえば教育は重要だと考える人は多いでしょうが、子どものいない家庭は「それよりも」と考えるかもしれません。脱原発といってもコストがかかるならば税金で補填してと考える人もいるでしょうし、税金をそんなところに使うくらいならもうちょっと原発を動かしたほうがいいと考える人もいるでしょう。 だからこそ政治があり、私たちは選挙で政治家を選んで税金の使い道を決めてもらうのです(だから何を優先して税金を使うかを宣言する「マニフェスト」が重要になります)。 税金の話がでたところで、メヌエットさんのご意見にも一言。どういった税の在り方が公平かつ公正であるかという問題は歴史の長い非常に難しい問題だと思います。金持ちも貧乏人も同じように社会の恩恵にあずかるのだから、頭割りの「定額」の税金こそ公平だという主張もあります。また税率をフラットにして(つまり金持ちも貧乏人も所得の20%を税金として支払う)という考え方もあります。 所得は本人の努力の結果ですが、「遺産」は本人の努力は関係ないので相続税を重くするという考え方もあります。消費税はたくさん使う人が多く負担するのですが、どうしても必要な食料などについては、本来負担できないレベルの人も払わなければなりません。そこが問題です。どのような形が公平で公正なのか、私たちはその点を今後しっかり議論していかなければいけないと思います。 さて野田首相は財政再建論者で増税路線をひた走るというようなイメージが定着していますが、そこのところはもう少し様子を見たいと思っています。とりあえずは遅れている復旧・復興を早く軌道に乗せることが第一でしょう。 やや心配なのは、大臣になった人の発言がいろいろ出てきて、閣内の意見をまとめていけるのか、党内の意見をまとめていけるのか、ということですが、そこも第三次補正、来年度予算などの議論の過程をしっかり見つめていきたいと思います。 日本の政治がもう少し安定して、少なくとも安心して前を向いて歩けるようになってほしいと心から願います。1週間、ありがとうございました。
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