働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3120 開催期間 2011年10月03日- 10月10日
皆さん、多数のご意見ありがとうございました。初日が終了して、さまざまな御意見を皆さんからいただけたことに、感謝いたします。 マイコプラズマ肺炎という医学用語を60%以上の方がご存知であったことは、とても驚きです。1日目にも記載しましたが、マイコプラズマ肺炎は、とても身近にある感染症です。皆さんのご意見をみると、やはり、まず、どのように感染するのか? 感染したら潜伏期間(マイコプラズマが感染して熱、咳などの症状が初めて出るまで)は? 症状は? 診断は?などが多かったように思えます。 マイコプラズマ肺炎は、以前は4年毎のオリンピックの年に流行していました。しかし、最近は、この傾向は崩れ、毎年地域的に小規模な流行が繰り返されています。感染経路は、飛沫感染と接触感染です。つまり、咳やくしゃみ、痰などに含まれているマイコプラズマを吸い込むことで感染しますが、インフルエンザウイルスのように感染力は強くありません。感染には、学校や幼稚園、家庭などの閉鎖的な濃厚接触が必要です。潜伏期間は、短くて5日、長くて3週間以上ですが、一般的には2週間前後です。この差は、初めに感染した時のマイコプラズマの量によるのでは、と考えられています。 症状は非常に多彩です。病気の初発症状は、頭痛、全身倦怠感、発熱(微熱から高熱)、咽頭痛、そして、乾いた咳です。その後、頑固なひどい咳が3~4週間持続し痰が出て、時に胸痛が出現します。 皆さん、ここで気づいたかもしれませんが、このような症状は、風邪の初めの症状でも起こりますね? たしかに、咳が3~4週間長引くのは、おかしいですが、その他の症状は、いずれも、風邪の症状と非常に良く似ていますね。これが、マイコプラズマの診断を遅らせる理由の一つでもあります。「少しだるい、微熱、咳」のような症状でしたら、初めからマイコプラズマ肺炎を疑うことはなかなか難しいです。 また、マイコプラズマ肺炎では、さまざまな合併症も起こりやすいです。髄膜炎や脳炎、心筋炎、関節炎、腎炎、肝炎、膵炎など、軽いものから重篤な症状まで、さまざまです。 そんなマイコプラズマ肺炎の診断は、少し厄介です。抗体は、マイコプラズマが感染した後、すぐには上昇しません。そのため、マイコプラズマ肺炎を疑ってから1~2週間間隔をあけて、再度血液検査をしなければならないことなど、判断を難しくしている要因があります。 しかし、大きな手助けとなることもあります。それは、保護者や本人、もしくは学校や保育園からの情報です。マイコプラズマ肺炎は一般的な抗生物質は効果がないことから、症状が出てからどんな抗生物質で治療してきたのか?という情報は非常に重要です。 また、濃厚接触できる閉鎖空間で流行することから、学校、塾、友人、両親など、自分の周囲に、頑固に長引く咳のヒトがいたか?という情報です。これらは、単純に見えて、非常に重要です。これらの情報で、病気は絞られてきます。 そこで、皆さんにお聞きしたいのは、「情報」についてです。普段、病院に行くときに、それまでどんな薬で治療してきたかをどのように伝えていますか? 「お薬手帳」や、経時的に症状を説明できる「メモ書き」を持っていく、それとも特に用意はされていないでしょうか。保護者同士で、子どもたちの健康状態や周囲の流行疾患を把握しているかどうかもお聞きしたいと思います。また、引き続き、マイコプラズマ肺炎について知っていること、知りたいことをお寄せください。 皆さんのご意見を、是非お聞かせください。宜しくお願いいたします。
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.