イー・ウーマン（ewoman）

ひとり親支援、としてとらえたい（mr-mama・北海道・36）

父子家庭や母子家庭の区別なく、ひとり親に対しての救済制度はもっと手厚くなることを望みます。震災がきっかけの場合ならなおさらスピードを上げて、明確な打ち出しが必要です。しかしながら、男性の方が就労状況が女性よりも良好なのはこの国では明らかだと思います。専業主婦がいるサラリーマンの生命保険を検討する場合、生保の営業マンがいうのは「奥さんには死亡保険はいらないですよね」、です。うちは共働きですが、夫にもしものことがあったら……と想像するのも怖いです。

公的支援の基準の見直しが必要（cottonroll・東京都・40）

最近、児童扶養手当が父子家庭にも支給されるようになりましたが、父子家庭に対する援助はまだまだ十分とは言えません。遺族基礎年金など、夫を亡くした専業主婦の母子に支給されても、共働きの妻を亡くした父子には支給されません。支給基準が単に経済的考慮によるものではない、というところが問題です。また夫婦の一方がかけてしまうことによる損失は経済的な面だけではないはずです。いずれにせよ夫に「かみさんじゃなくて、俺が死ねば良かったんだ」などど思わせる今の制度は残酷だと思います。

本当に支援が必要な人はだれ？（yakuya・福岡県・37）

身近の母子家庭を見ながら様々な支援制度に感心したことがあり、どの様な支援なのか調べたことがあります。そして、それが「母子」を前提として、「母(女性)」を低所得で社会的弱者であるとする意図を感じました。この家庭状況に考慮のない男女という括りを強調する制度を見ながら、男女差別を強く感じたことを覚えています。この支援によって、さらに豊かに暮らしている家庭もあります。支援が必要なのは親子の生活のはず。だとすれば父・母は関係なく、支援する家庭を定めてほしいと思います。

遺族基礎年金（yamayama5656・神奈川県・52）

父子家庭の遺族基礎年金で、「被扶養者である第三号被保険者、いわゆる専業主婦の死亡では遺族基礎年金は支給しない」という文章が見受けられます。理由は、父子家庭の平均収入が高いから。平均といっても本当に高い人から母子家庭より低い父子家庭、仕事につけないお父さんも必ずいるはずです。遺族年金の要件に収入850万円未満というのがあるのですから、男女あるいは仕事をしていた・いなかったに関わらず、少なくとも遺族基礎年金は支給する必要があると思います。

ヘルプを出しやすい環境（ぴょこん・神奈川県・40）

子どもの精神科に勤めていた時、母子家庭の子どもが多く入院していました。でも、父子家庭は少なく、何故なんだろう？と思っていました。介護の現場では夫や息子が妻や母の介護に相当苦労しているという実態があります。男性はなかなか周囲に弱さを見せられない、相談できずに抱え込む……などが理由のようです。介護でも子育てでも、男性がヘルプを出しやすい環境とは？というところにヒントがあるのではないかと思います。

ひとり親への無理解（yummin・長野県・40）

専門職に携わる、ひとり親です。仕事と、子どもの保護者としての立場との狭間でストレスを感じます。学校や地区行事の際、毎回「忙しいのは、皆一緒」と言われ、聞く耳を持たない他の保護者に、物理的に時間がとれないことなど説明を要します。母子家庭への優遇には、様々な点であてはまらないため、取り巻く状況は父子家庭と同様と思います。

収入面+父子家庭ゆえの悩みも（chieco76・静岡県・32）

以前の職場に父子家庭の方がいました。当時一番困っていたのが、幼稚園入園を控えたお子さんの入園準備。袋物の作成やワッペン縫い付けなど、職場の女性陣で手分けして手伝いました。子育てをしながら安心して働ける環境や収入面の問題は、共働きが多い現代、ひとり親家庭に限らず共通の課題としての支援の仕組みが必要ですが、さらに父子家庭においては、「女性がいない」ゆえの家庭での家事・育児の壁に対する支援が必要だと感じました。

ここ数年（ナカサワ・東京都・42）

以前は漠然と一人親＝母子家庭というイメージでした。ここ数年、新聞で父子家庭の特集を読み、一人親＝父子家庭もあるんだなと気が付きました。子どもによって仕事に制限がかかること、家事育児の負担は母子家庭と同じなのに、男親と言うだけで公的手当が少ないことを知って驚いた覚えがあります。ただし私の知っている人の範囲では、父子家庭は1組だけ。母子家庭は思いついただけで10組近くあるので（殆どが離別）、まだまだ母子家庭が多いのが現状なのかもしれません。

収入の多寡のみが焦点だから（tarbagan・東京都・38）

母子家庭が困難だと言われるのは、仕事をしていない状態からの就職を余儀なくされたり、働いても男性より賃金が少ないからだと思います。そこには、収入の少なさに対する配慮はあっても、仕事をしながら家では家事や育児に時間と手間を割かなければならない、または子どもとの時間を取って当たり前という事実に、マスコミや子ども政策を考える行政の目が向いていないからではないでしょうか。

早急な対応を（真打ち・栃木県・42）

私は、20代から離別母子家庭として生活している。この3月、子どもの対象年齢が満了になり援助終了。行政窓口には、年々男性の姿が多く見られるようになり、母親が養育するとは限らない実情を痛感。仕事だけをしてきた男性には、子育てが苦痛にならないか懸念される。男性の方が女性より稼げると言う意識が未だに根付き、それが支援の幅の狭さに顕著に表れている気がする。

子育てを女性任せにしない（ＴＯＭＯ・東京都・31）

妻がいなくなってから「父子家庭」を意識するのではなく、平時から「子育ては父親のものでもある」という意識が高まってから初めて「父子家庭の支援」も成り立つのではないかと考えます。「子育ては女性が中心」と考えている方が、子どもの有無に関わらず、まだまだ多いように感じます。例えば、1か月以上の育休を取得している男性は少ないですよね（女性がもっと経済的に自立する、等も必要ですが）。

ドラマやイクメン（marco302・海外・その他・40）

最近放送されたドラマで、父子家庭というものを意識したことはありますが、深く考えたことはありませんでした。昨今、イクメンという言葉も流行りだし、離別家庭での親権獲得は母親に有利というのも今は昔のように思えます。父子家庭に行政支援がないというもまったく知りませんでした。女性が活躍する昨今、母子、父子家庭関係なく行政支援は受けられるようにしなければ、国民の幸せは難しいと思います。

皆様、沢山のコメントありがとうございます。これだけ意識して理解されている方が多いのに、行政からの理解が中々、得られない父子家庭の問題。
「子ども達の（保育園や学校）のタイムスケジュールにより、親の就労時間に制限がかかり、究極のワークライフバランスを求められ、働き方の見直し（選択）をせまられる」ことにおいては、母子家庭も父子家庭も同様の問題を抱えています。
 
父子（母子）家庭であれば、「子育て」を第一に選択すると当然収入は激減します。「仕事」を第一に選択すると、帰りが遅くなり、子どもが夜遅くまで留守番になります。そうした養育実態の理解を地域から得られにくい為、ネグレクトであると誤解され
中には施設へ預けざる得ない事例も存在します。
 
リーマンショック以来、非正規雇用が増加、父子家庭の悩みの第1位は「家計」40％となりました。そんな最中、父子家庭に支援が無いことに疑問を持つ父子家庭の父親達が全国より集まり、全国父子家庭支援連絡会が発足され、政府に実情を訴え、翌年の平成22年8月より父子家庭へも児童扶養手当が支給されるようになりました。
 
そして平成23年3月11日震災が発生し、死別のひとり親が増えました。
平成24年2月29日あしなが育英会のデータによると、遺児世帯数1206世帯中、震災父子家庭は432世帯、全体の36％となっており、家屋全壊65.7％、半壊が5.1％。約70％の方が債務を負って突然父子家庭になったと言えるでしょう。
 
最近の報道ですと京都の亀岡事故により、奥様を亡くされた父親も突然、死別の父子家庭になってしまったことも記憶に新しいと思います。
 
「yamayama5656さんやcottonrollさん」が仰るように、遺族年金の問題は喫緊の課題です。早急な改善が求められます。
遺族基礎年金では父に受給権は存在しません。子に対して受給権は存在しますが、父と同居をすると子の受給権は停止してしまいます。
遺族厚生年金に関して言えば55歳以上という年齢要件が存在します。
児童扶養手当と年金の併給問題もあります、低額の年金を受給する事で、児童扶養手当が満額貰える年収だったとしても、児童扶養手当を選択出来ないという課題も存在しています。
 
母親が生計維持者で、父親が主夫である場合も同様の問題をはらんでいます。
母親がどんなに一生懸命働いて年金を収めていても、もしも何かあった時に父子家庭となった父と子に対して公的支援は存在せず、遺族年金は支給されないのです。
 
そして、「TOMOさん」が大事なテーマを提示してくださいました。「妻がいなくなってから父子家庭を意識するのではなく、平時から子育ては父親のものでもあるという意識が高まってから初めて父子家庭の支援も成り立つ」との意見です。
 
もし皆さんの夫が、何らかの事情で突然ひとり親になってしまったら、子育てをしながら今の仕事（生活）を続けていく事は出来ると思いますか？　父子家庭のリスクに備えるには、日頃から、子育てや夫婦関係においてどんなことをしておけば良いのでしょうか。
皆さんのご意見お待ちしております。

• 2012.05.16
• 村上吉宣 宮城県父子の会代表、NPO法人全国父子家庭支援連絡会理事