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会議番号:3179 開催期間 2012年07月06日- 07月13日
はっきり言えば、日本の財政は消費税を10%に引き上げてもいわゆるプライマリーバランスに届かないと思います。一応、政府は2020年にプライマリーバランスを黒字にすると言っていますが、デフレから脱却して経済成長率が政府見通しを上回ったりしないかぎりは無理でしょう。 通常、財政をバランスさせるには増税と支出削減がセットになるのですが、支出削減と言っても最も大きな支出項目は社会保障関連費用26兆円とそれに地方交付税交付金16兆円です。公共事業とか公務員人件費、防衛費などなどありますがそれらはいずれも5兆円前後にすぎません。もちろん無駄を省くことは重要で「塵も積もれば山となる」でもありますが、本気で財政再建というならば、社会保障関連費用や地方交付税に切り込まなければなりません。 これこそ今後の重要な政治課題です。先日お尋ねした医療の問題は、その中の重要な項目です。たしかに薬代を節約すれば(医療費に占める薬の割合は日本の場合、世界の中でも非常に高い)いくらか日本の医療を長持ちさせられるでしょうが、それでも団塊の世代を支えきれるわけではないと思います。だから団塊の世代に向かって「我慢してください」ということを言える政治が必要になっていると僕は感じています。 それが民主党なのか、それとも自民党なのか、それとも他の誰かなのか、その見極めをするのが次の総選挙だと考えます。国民に痛みを要請できる政治家、それを実現するための説得力と実行力を備えた政治家あるいは政党が政権を担ってくれないと、日本はさらに泥沼に足を突っ込むことになるかもしれません。 1週間ありがとうございました。
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