イー・ウーマン（ewoman）

国民全体への意識づけ（まちじょ・埼玉県・34）

仕事柄、赤ちゃんのいる家庭を毎日のように訪問していますが、そのうち父親が家にいる家庭は20軒のうち1軒くらいです。なぜこのような現状になるのかを男性の友人にきくと、「奥さんを働かせるのは、自分の稼ぎがよくないと思われ体裁が悪い」ということでした。まだまだ、男性が働き女性は家を守るという風潮はあることを感じました。そこで私は、成人した国民全員が、子育てしながら働いてよいのだと知る機会をもち、意識づけられるとよいのではないかと思います。

働き方の改善（おれんじ７８・神奈川県・36）

男性も女性も子育てしながら働きやすい環境整備、に賛成です。施設やサービスの確保も大事だと思いますが、自分たちからできることとしては、働き方を変えられると思います。だれもが定時退社して、休みも十分とっていれば、残業できなくても突発的な休みをとっても後ろめたさもないと思います。育児に限らず、だれもが余裕をもって働ける、休めるようにしたいと思います。それでも赤字にならないよう生産効率を上げたいです。

父子家庭で育ちました。（Sarah.K・千葉県・25）

父の仕事は夜でした｡9歳から母は入院｡私は学校、買い物、家事、1人で食べて寝るという暮らしでした。平日は父と顔さえ合わせない生活です。その後家計が苦しくなり、私は高校を辞めて働き、父は給料も母が貯めていた学費も全て奪い、その後彼女ができ、帰って来なくなりました。悲しみと貧困、仕事に追われ、父から精神的な暴力を受けてきました｡親がストレスを抱えてしまう前に短時間勤務を増やさなければいけないと思います。どの職場でも取り入れる事は難しいのでしょうか？

困っていることが言えるか（くみこさん・宮城県・36）

自己開示が大切だと思う。たとえば「ひとり親で困っていることがある」ということを、周囲が直接知っているのと知らないのとでは、快く手を貸すことになるのか、余計なおせっかいだから何もできないという差になる。社会では何ができるか、ということだが、社会（周囲）は、「何をしてほしいのか」がわからなければ手助けも難しい。自己開示ができるような日頃の人間関係や当人の心づもりというものが大切だと考える。私自身は実家の被災と介護の二重生活でこのことを痛感した。

フレックス、自宅勤務の奨励（Zonnetje・海外・その他・39）

主人は現在子育てしながら週4勤務しています。週5日で働いていた時よりも給与は下がりましたが、生活の質は上がっていると思います。休日も仕事のメールをチェックしていますが、1日仕事場にいないことが大きな妨げになっているようにも思えません。首都圏勤務の方たちにはおそらく通勤時間による子どもの送迎、留守番への支障が大きいと思います（実際私自身通勤に時間がかかるうため、娘を職場付近の保育園に預けざるを得ません）。そこを解決するのが1つの知恵ではと思っています。

教育の力（kitazakura・北海道・50）

時間は多少かかると思いますが、「多様性を受け入れる土台」を教育で培っていくことが、結果的には誰もが生きやすい社会の実現につながると信じています。先日、教育現場に文科省から「性の多様性を意識した教育実践を展開するように」と文書が発出されました。「やっと、ここまできたか……」というのが正直な感想でした。家族の形態も、働き方も、そして生き方も型にはめずに認めあえる社会を作っていこうではありませんか。

ボランティアを募ること（にしひがし・茨城県・42）

父子家庭と、母子家庭、そして、その両方の家庭を調整し、支えるボランティアの人が家事や育児を協力してできる、信頼できるネットワークを作ることが大切だと思います。例えば、互いの休日に子どもを預かったり、家事を互いに行ったり、病気の時に看病してくれたり、できれば、専門の集合住宅に皆が暮らし、カウンセラーもそこに常駐すれば、互いの不便に思うことに対応し、支えあえると思います。そして、新しい家族の形、愛も生まれるかも？

働き方の見直しが大切では（Ａ６Ｍ２・愛知県・58）

良い知恵はありませんが、女性でも男性でも、子どもを遅くまで安心して預けられる施設や、子育ての悩みを聞いて、助言をしてくれる機関が必要ではないでしょうか。また、残業を前提としない、少なくとも残業はやむを得ないと考える経営者や従業員の意識改革や、働き方の見直しも必要だと思います。

良い知恵ではありませんが（blueberry53・大阪府・57）

父子家庭が身近におられないので正直なところその苦労はよくわかりません。でも、支援を増やすには、実態を訴え続けるしかないと思います。ただ、母子家庭に比べて父子家庭の方が実態を上手に伝えることが難しい気がします。それは、収入が女性に比べて男性の方が良いはずと思われがちな男性社会を反映しているからだと思います。これらは女性の社会進出と関連するのではなく、福祉政策の深化が低いことではないかと思います。社会問題として真剣に考える場を作り出すことが必要と思います。

皆様、沢山のコメントありがとうございます。多くのアイディア、そしてご意見に目を見張りつつも「父親が子育てしながら働きやすい社会の実現」を目指すには根深い課題が見え隠れしているのだなと改めて思い知ります。
 
「まちじょさん」の男性の友人がおっしゃった「奥さんを働かせるのは、自分の稼ぎがよくないと思われ体裁が悪い」と言う言葉に私は「家長制度」の根深さと「妻が働くことは恥である」と言った夫婦像に糸口を見ました。
パートナーの意志に向き合わずに「自分の見られ方」に目を向ける思考の癖、幼い頃に見てきた親の姿が「当たり前」なものとして根付かせているのかもしれません。つまり彼の「常識」というマニュアル上「妻が働く」ことはタブーなのでしょうね。
 
私が父子家庭支援の活動を通して、また1人親として生きる男性として常々感じていることがあります。男性は「納得する目的があって集い・話し・行動する」ということです。納得に到るには「共感することが出来る」「愛する人（妻・子・親）のためになる」「統計データ等の資料」「関心を持つ事柄で、信頼する人の言葉」などがあります。少なくとも私が活動を通して触れ合ってきた男達はそうでした。
 
「kitazakuraさん」がおっしゃった「多様性を受け入れる土台を教育で培っていくことが、結果的に誰もが生きやすい社会の実現に繋がる」という考え、成人した男女共に、そして教育の現場でも急務の取り組みだと思います。問題は如何にして「気づき」「納得」を得て「行動」に移す土壌を作るか、です。
 
「仕組み作り」（支え合える地域・福祉施策）と「個としての取り組み」（働き方の見直し）合わせて具体的な取り組み（クラウドの活用・時短労働・在宅勤務）も挙げて頂きました。つまりワーク・ライフ・バランスの推進が求められているという事なのでしょう。
 
ここで一つ疑問が浮かびました。納得や必要を共感できれば、男性は黙っていても行動に移すはずです。もしかしたら理由が遠く、納得に繋がらない方が多いのではないでしょうか？
 
そこで皆さんに質問です。
皆さんにとっての「ワーク・ライフ・バランス＋ダイバーシティ」とは一体、誰の為で、何の為ですか？
ご意見お待ちしております。



★村上議長の過去の円卓会議
父子家庭について意識したこと、ありますか？

• 2014.08.04
• 村上吉宣 宮城県父子の会代表、NPO法人全国父子家庭支援連絡会理事