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会議番号:3364 開催期間 2015年10月09日- 10月16日
具体的な体験談をいただきありがとうございます。約7割が「考えたことがある」となっています。子どもの性格・感受性、親子関係などがそれぞれ異なり、一律の判断は難しいと言えます。この円卓会議がはじまる直前の10月8日に、2014年度に児童相談所が対応した児童虐待件数が前年度比20.5%増の8万8931件(速報値)という報道がありました。極めて深刻な状況ですが、別の機会に会議を行えればと考えています。 ところで、今回取り上げた「教育虐待・ネグレクト」は、児童相談所が対応している虐待の事例と相重なる部分もありますが、一方では異なる側面を持っています。教育虐待・教育ネグレクトは、差し迫った生命の危機がない、4つの定義に当てはまらないという点に加えて、親や教師はよかれと思っていること、周囲の大人や子どもも否定的にはとらえていないこと、子どもにとって大きな心身の負担になっているが子ども自身は(思春期以降などに)遅れて気づくこと、などです。 もう一つの側面は、単に親子関係だけでなく、先生と親、あるいは保護者同士の関係の影響を受けることです。本音では大人同士の関係を悪くしたくないので、反対意見を言いにくく、保護者会、学校行事、塾などでは「子どもの視点」よりも大人の多数の意見で物事が決まる傾向にあります。 現在運動会のシーズンですので組体操を例として考えてみましょう。保護者の評判がよければ、学校では多少無理しても子どもたちに「より素晴らしいもの」として取り組ませることが少なくありません。子どもに個別に話を聴くと「どんどん指示が高度になる」「身体に負担がかかる」「長時間の練習がつらい」「細かい指示が聞き取りにくい」など負担に感じていることは多々あります。しかし、運動会という一時的な行事であるため、親も教師も子どもには「叱咤激励」の対応となりがちです。 子どもたちには、「訴えを無視された」とならないよう、子どもの意見も聞き、また行う必要性を子どもたち自身にも納得してもらうこと、子どもに過度の負担がかかるのであれば計画を見直すことが必要です。多少誇張表現ではありますが、拙著のキャッチコピーは「あなたの愛情、熱心さが子どもを壊す」となっています。「大人の思いを達成するために子どもが犠牲になっていないか?」「大人自身が達成感を持つことを『あなたのため』と子どもに転嫁していないか?」など、時には内省も込めて考えてはいかがでしょうか? “kitazakura”さんからすでにご意見をいただいていますが、次回は「特別支援教育」との関係について議論させていただく予定です。その理念は、個別のニーズを把握し適切な指導と支援を行うものですが、いかがでしょうか? 「『教育虐待・教育ネグレクト』について考えたことありますか?」というテーマにYES、NOで答えていただき、特別支援教育についてあなたが体験したり、見たり、考えたりしたことなど、関連したご意見をお待ちしています。★古荘議長の過去の円卓会議より・残酷な映像で、精神が不安定になったことありますか?・自信をなくしている子どもを元気づける方法、ありますか?・少子化が及ぼす子どもへの影響、考えたことありますか?★古荘議長の新刊『教育虐待・教育ネグレクト 日本の教育システムと親が抱える問題』
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