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会議番号:3478 開催期間 2018年01月26日- 02月02日
NOが65%という投票結果でしたが、投稿を読むとNOの方も「課題がない」ということではないようです。LGBTの課題に多くの人が目を向けはじめたことが伺え、ただ、まだ自分の気づいていない課題も多そうだということでNOの方が多いようです。 トランスジェンダーの方の戸籍上の性別変更の条件になっていた性別適合手術が、当事者に多大な身体的・精神的負担を強いていたことを報道で知って驚いたというkyoko004さんが、「様々な課題が見えてきたということは、目を向けてもらえるようになってきたということ」と指摘するように、今の世の中がLGBTの課題に目を向け始める動きを見せ始めたことは大きな一歩だと思います。 「始まったばかり」(nekosaurusさん)で「課題はあり過ぎる」(ネリーさん)状況ですが、どんな課題があるのかを見ていきたいと思います。 nekosaurusさんとナカサワさんが「性指向」「性自認」という言葉を挙げてくださっていますが、「LGB」と「T」の課題を分けて考えることも重要な視点です。 最近では、LGBTの課題を考えるときにSOGI(ソジ、ソギ)という言葉が使われています。SOGI(ソジ、ソギ)とはSexual Orientation and Gender Identityの頭文字を取った言葉で、日本語では「性的指向」「性自認」を表します。この言葉の良いところは、特定のマイノリティの方についてだけではなく、異性愛の人やシスジェンダー(身体の性別と自認する性別が一致している人)の人なども包括し、課題をすべての人の人権問題として捉えることのできる中立的な言葉であることです。 誰の課題について語っているのかを表すのはセクシュアルマイノリティの総称である「LGBT」という言葉を、何の課題について語っているのは表すのは、LGBTに限らず全ての人が持つ要素である「SOGI(性的指向・性自認)」という使い分けをすると、考えやすいかもしれません。 LGBTの「LGB」、性的指向に関連する課題としては、 「家族であるのに法的夫婦には認められる優遇や手当てが得られない。」(ネリーさん) 「法的にパートナーと結婚できないため、共有財産が築きにくい、亡くなった時の保障がない」(ナカサワさん) 異性同士の夫婦には認められている権利や保証が無いという課題が挙がってきました。 LGBTの「T」、性自認に関連する課題としては、 「性自認の問題で病院にかかりにくい」(ナカサワさん) 「大学などの一部では健康診断での配慮が始まった一方で、一般の健診施設が追いついていない。男女分けが当たり前と考えられている様々なものについても今後は配慮が必要」(トラベラーさん) 「ドイツでは法律で男性でも女性でもない"第三の性"が法律でも認められている」(anastashiayanoさん) 医療機関をはじめとして、今後は男女のみで分ける仕組みの再考が必要だという課題が挙げられました。 また、「LGBT」という言葉は広がりつつありますが「LGBTという言葉ばかりが先走りして社会の理解が追いついていない」(HARUNAさん)という課題も多くの方が挙げられています。 「私の友人は、LGBTそのものには肯定的だが、特別な理由もなく自分の子どもだったら困る(=いやだ)という。」(HARUNAさん) そういったことが起こる背景としては、「社会や行政のLGBTに対する理解が広がりを見せる一方で、子育て世代や今後社会に出る子ども達の認知度はまだまだ低く、周知不足」(真打ちさん)「LGBTの少年少女が自分が何者かで悩み最悪自殺する事態に対し、性教育の一環としてLGBTについての教育体制が十分でない」(ネリーさん) など、多くの方が「正しい理解」と「周知の徹底」の重要性を挙げられていました。 そんな中、「私は、LGBTに関する講演会を企画出来ないか、検討中だ」という真打ちさんの取り組みは素晴らしいと思いました。 最近では、そうした真打ちさんのような方は「アライ」と呼ばれています。「アライ」とは、英語の「Ally(同盟、支援)」が語源で、LGBTを理解しようとする姿勢をもち、自分にできることを考えて行動する、LGBT支援者のことです。 アライだからできることは身近なことで、例えば間違った認識や差別的な冗談を客観的な立場から正したり、カミングアウトできない当事者のニーズを代弁したりすることができます。それぞれの置かれた立場で出来ることに取り組み、制度や施策を整えるチャンスを増やすことができます。 さて、みなさんは、LGBTの課題を解決していくために何か出来る事はありますか。家庭や学校、職場など、みなさんの身近な場で、どんな些細なことでも、結構です。みなさんのご意見やご提案をお待ちしています!★合わせてお読みください!<関連テーマの円卓会議>・渋谷区パートナーシップ条例。あなたは賛成?・セクハラ、パワハラを受けたこと、ありますか?・あなたの会社、ダイバーシティ進んでいますか?<阿佐見議長が登壇された第20回国際女性ビジネス会議より>・「LGBT 大切な働き手、大切な消費者」
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