働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3508 開催期間 2018年08月24日- 08月31日
たくさんの投稿をありがとうございます。「入試、就職、昇格で 『女性差別』と感じたことがありますか?」という問いかけに、8割もの方が「YES」と答えています。にもかかわらず、実はさほど驚いてはいません。そうだろうな、と心のどこかで思っていたからです。 でも、少々予想外だったことがあります。8割の方がYESと言いながら、こんな目にあって悔しいという憤懣やるかたない思いは、さほど噴出してこなかったことです。これは、イー・ウーマン ピアの皆さんが常に状況を客観視する冷静さをお持ちということに加えて、男女差別の仕組みが日本社会に根深く組み込まれており、そのなかでうまく対応しなければ生き残れなかったことを物語っているように思います。 さて、投稿に目を向けてみましょう。母校の大学で、就職を考えて女性の入学抑制が行われていたようだというコメントが、工学部出身者の綾○○○さんから寄せられました。全国の医学部だけではなく理工系の学部でも行われていたのでしょうか。現時点では真偽のほどは定かではありませんが、もしも可能なら遡って実態を確かめたいものです。 本日8月27日付け日本経済新聞が、文部科学省に先立ち全国81大学に調査を行った結果を報じています。志願者数など男女比を明らかにしなかった大学を除く76大学のうち57大学(75%)で、男子の合格率が女子の合格率を上回っていたということです。男女別合格率は男子約8%、女子約6%です。7割を超える医学部で、女子の合格率が男子を下回ることの原因を解明する必要があるでしょう。 就職活動をしていたときの体験談も寄せられました。はっきりと「女性はウチとらないから」(チョモランマさん、42歳)、「女性は採らない、お帰りください」(綾○○○さん、41歳)と言われたという生々しい証言も飛び出しました。1986年に男女雇用機会均等法が施行されたときは、定年・解雇のみ強制力のある「禁止事項」で、そのほかの募集、採用、そして配置・昇進、教育訓練は「努力義務」でした。その後、1997年の改正で、すべての項目が「禁止規定」となりました。少なくとも法律上は、採用時の男女差別は禁止されたのです。就職活動をしていたのが20年ほど前だとすると、ちょうど改正法が施行された頃のこと。明らかな法律違反だったわけです。 しかし今なお、ナカサワさんが言うように、多くの企業が採用時に「女性は結婚出産で一定数辞めるという推定のもと、女性の採用を絞り込んでいる」のは事実です。採用に関わった人なら、「男性には下駄をはかせろ。ふつうに採ると女ばかりになって困るから」と人事部幹部から言われた人も多いのではないでしょうか。しかし採用される側の女性は声を上げることができないのが現実です。採用時に女性差別が行われたのか、能力や適性で厳正に判断されたのか、ブラックボックスとなっているためです。 差別を受けたと感じたことがないといいつつ「差別が存在しないのではなく、実は、自分や当事者の中に差別意識が織り込まれていて気づいていないだけではないかと、心配になってきています」(おれんじ78さん、40歳)という声にも、はっとさせられました。このほか、性別に関係なく人材流動化の問題だというみろろんさんのご意見など、雇用慣行や組織風土、意識にまで踏み込んだ投稿も寄せられました。 そこで次回は、職場でなぜ「女性差別」がなくならないのか、ご自身の体験や見聞きしたことなどエピソードも交えてご意見をお聞かせください。もちろん、職場で女性差別などないという反対意見も歓迎です。★野村議長の過去の円卓会議より・フェイクニュースにだまされない自信、ありますか?・定年を意識したことがありますか?
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