働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3598 開催期間 2020年06月12日- 06月19日
みなさんからたくさんの投稿をいただき、本当にどうもありがとうございました。 TOMICさん(東京都・42歳)からは、「以前の勤め先では、お客様は本人確認書類の提示が必要でした。ある日、初老の男性客から『私が在日だからか?!』と怒鳴られました。私は在日の意味を当時知らず、淡々と『どの国の方でも、提示が必要です』と回答したところ、スムーズに取引は完了。…見た目では何人かわからないのに、自分は差別を受けていると反応されたお客様から、長いこと苦しみ、辛い体験をされてきたのだと、身近に人種差別はあると気づかされた経験です。」との投稿をいただきました。そのほかにも多くの方々から、差別をされた人の心に深い傷を残した身近な例について投稿をいただきました。 差別には、差別された側が深く傷つくということに特徴があると思います。した側はそれほどの意図はない場合でも、された側の受け取りは全く異なる場合が少なくありません。在日の人びとに対する差別など、日本にも根深い差別があることについて、多くの投稿をいただきました。 海外での経験についても投稿いただきました。まさん(東京都・55歳)からは、「イギリスで計7年暮らしたことがあるので日常茶飯事でした。…黄色人種の女性だといやらしい目で見られることは多くても、アフリカ系やインド亜大陸周辺からの肌の色が濃い男性たちが受けている扱いに比べれば、ずっとマシです。(イギリスで生まれ育っていても、何もしていなくても、不審者扱いをされるのが「通常」だから)」という投稿、米国在住のSerenityさん(47歳)からは、「海外在住(米国)ですので、人種差別は毎日のように肌で実感しています。…黒人に対する差別は歴史的に非常に根が深いことと、特に警官による不当な扱いはFloyd氏のように公にされた事件のみならず、公にされていない事件も数多く起こっています。」と、人種差別の中でも「肌の色が濃い男性たち」や「黒人」の人びとがとくにターゲットにされているという投稿もいただきました。 皆さんは、黒人差別をどう考えますか? 日本の中でも、黒人の人びとと出会うことが少しづつですが増えてきました。世界中で、人種差別、なかでも黒人差別をなくそうといううねりがおきているこの機会に考えてみたいと思います。 また、「そもそも『人種』の定義は何でしょうか?」、というご意見もいただきました。千葉県のグッドラックさん(50歳)からは、企業の海外人事責任者として、「差別を受けた経験もある気はするし、差別をする立場になっていたかもしれない…ただ、それが『人種』差別なのかどうか自分の中で今一つ明確になっていません」といただきました。 日本は、人種差別禁止法などの立法を持たない先進国の中でもめずらしい国で、そのため「人種差別」の定義について公に語られる機会もないのが現実です(私は、日本にも人種差別禁止法を作るべきとの立場で長年発言してきました)。 ということで、「人種差別」について考えようとなると、日本も批准している国連の人種差別撤廃条約がひとつのヒントになります。そこには「人種差別」という場合には、人種だけでなく、皮膚の色、民族などによる差別も含むと書いてあります。一般的に「人種差別」という場合には、そうした広めの意味で使われていることが多いと思います。 少しわかりにくいのが「国籍による差別」です。というのも、人種差別撤廃条約は国籍による差別には適用なし、とされているからです。出入国管理・在留資格などで、国籍を持つ人と外国人の間には大きな差があるのですが、こうした国籍(のみ)による区別は原則としてOKということが背景にあります。日本では「外国人差別」という言葉がよく使われていますが、その行為(たとえば、「外国人は入店お断り」の張り紙など)のほとんどは出入国管理関係の国籍による差別ではなくて、人種差別に該当することが多いと思います。 それでは、黒人差別をどう考えるか、「人種差別を実感したこと、ありますか?」にYes、Noでお答えの上、皆様のご意見をお待ちしております。今世界で起こっている抗議デモなどをみてあなたが考えること、また黒人差別について実感したこともあればお寄せください。海外在住の方は、国名も教えてください。
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