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午前中の全体会場には、経済・ビジネスの視点から、実行委員長の佐々木かをりが注目する5人(組)のスピーカーが次々に登壇、講演を行いました。ダイエーの元会長としても有名な横浜市長の林文子さん、「エキナカ」ブームの仕掛け人・鎌田由美子さん、ビジネス・経済の枠を超え「哲学者・詩人」として国際的に活躍する田坂広志さん、佐々木かをりのwin-win対談にも登場いただいたインテルの吉田和正社長、産業再生機構で企業再生案件を成功に導いた秋池玲子さんらがスピーチを行いました。
会場は、林さんのエールで温かい空気に包まれ、参加者と同世代の鎌田さんのリアルな奮闘ぶりに大いに共感し、田坂さんの「寓話」がこれからの経済社会のあり方を再考する機会となりました。吉田さんはイノベーションの視点から「明日を動かす」視点を、秋池さんは企業再生の体験から、企業・組織経営の視点で示唆に富むスピーチを披露。
知的刺激に満ち、心を奮い立たせる講演の余韻を残しつつ、ランチタイムへ。コースランチは毎年、この会議のためにホテルが特別メニューを作って下さっています。今年も低カロリーで美味。出演講師も参加者も食事を味わいながら、周囲とすっかり打ち解けて会話に花を咲かせます。そこへ、ステージ上から迫力あるJazzの生演奏が! 武装解除・平和構築の専門家兼プロ・トランペット奏者の伊勢崎賢治さんと、広告クリエーター・マエキタミヤコさん率いる“Jazz HIKESHI”の登場です。2人の平和構築ゼミで学ぶ留学生も参加して「広告で平和を作るPeaceAd」作品を披露。終了後は多くの参加者が作品を見に集まり、製作者と熱心に話をするなど、日本の女性ビジネスパーソンの視野の広さと積極性を象徴する場面も見られました。
午後は、48名もの各界の著名人・専門家の講師陣が大集合して、それぞれの関心テーマに分かれて分科会に入ります。今年は、間近に開かれた参院選の結果を受けて注目された「政治を変えるのは誰だ」をはじめ、「経営」「金融」「キャリア」「コミュニケーション」から「ツイッター」「働くパパ」 まで、全13のテーマが用意されました。参加者は、第1、第2のセッションから、それぞれ1つ、自分の興味あるテーマを選び参加します。
日本語で行われる分科会のほか、通訳なし・英語だけで行われる分科会や体を動かしていく分科会など、さまざまな選択肢から参加者が好きなものを選んで参加できるのが、国際女性ビジネス会議の特徴の一つ。また、どの分科会でも会場から競うように手が挙がり、参加者が、一緒に作っていく分科会も魅了の一つ。中には自らの企業の取り組み事例の共有や、専門家である講師への直訴・提案があるなど、実にインタラクティブ。全員が「参加」し、全員でつくる学びの時間です。多彩な参加者の視点も加えられた各90分のセッションは、各会場、熱気溢れた素晴らしい時を過ごしました。
夜6時すぎからは、再び全体会場に戻り、講師、参加者一堂に会してネットワーキングパーティーがスタート。ビュッフェスタイルの美味しい食事を楽しみながら、名刺の束を手に、会場のあちらこちらで出会い、分かち合いの人の輪が生まれていきました。分科会のディスカッションをさらに続けている講師と参加者も。鎌田由美子さんや林文子さん、田坂広志さん、藤巻幸夫さんをはじめとする講師陣たちも、多くがパーティーに出席。名刺交換の長蛇の列が、あちこちにできました。
職業も年齢も違う人々が、「自分を高め、仕事を通じて社会に貢献したい」という共通の志を抱く多くの仲間と出会い、名残惜しくも、20時に終了。10時間の長丁場ながら、参加者の皆さんは後半になるほど、どんどん元気になっていました。
この会議の講演や分科会、人との出会いが、参加されたすべての方々の「より良い明日」につながるきっかけとなることを祈りつつ、今年の国際女性ビジネス会議は閉幕しました。