佐々木かをりのwin-win 素敵な人に会いました、聞きました

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佐藤尚之さん

コミュニケーション・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター

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明日のコミュニケーション

佐藤

一緒なんですけどね、広報でも、広告でも。今の、儲かる、儲からないとか、IR、CRの話も全部ひっくるめて一緒なんだと思います。広告って話術の善し悪しだったんですよね。明石家さんまみたいに話がうまい人が勝っていた。口がうまい人に「おっ」と引きつけられて、ぐっと興味を持ったりする部分があった。でも、今後は、それよりも中身が全部問われるし、その人の人格とか人柄が悪かったら、どんなに話術がうまくても信用されない、リスペクトもされないというところにもう世界が行っちゃってますよね。ソーシャルメディアが出てきて特に。ということは、つまり話術だけではもう通用しない。というか、逆に信用されないかもしれない。普段からの企業活動とか社会貢献とかが問われる。ある種、人柄の表明です。

佐々木

その通りです。360度企業丸裸の時代ですから、人格が重要。そしてその上で、社長がちゃんとしゃべらないと、広告だけ格好よくてもダメです。先日(2011年5月)、イー・ウーマンで「企業の記者会見対応とメディアトレーニングについて」の調査をした時、「素晴らしい製品の広告には、あんなにお金を使って、プロをたくさん雇って広告をしているのに、なぜ社長のプレゼンには時間とお金をかけないのでしょう」っていうコメントがあって、まさにそのとおりだと思ったけれど、今の消費者とか株主って、企業がいろんな側面をいろんな角度から、いろんなタイミングで見るでしょう。だから、企業がお客様と、どういうふうに付き合っていくのか、担当の人の在り方や対話の仕方など、いろいろ考えていかなくちゃいけないと思うんだけど、10年にわたり私一人が言ってもなかなか……。

佐藤

僕も今、ちょうどそういう本を書いているんです。「明日の広告」っていう本を前に書きましたけど、その次の「明日のコミュニケーション」っていう本を書いているんですけど、企業の丸裸具合とか、普段の姿を見せるとか、広告じゃないですけど企業のプレゼンテーション的な見え方、人柄の、そこが一番大事ですよね。

佐々木

そこで、広告会社社員だった立場として、教えてほしい事があります。私の場合、89年からメールを使い始め、96年からサイトを開設し、その経験から2000年にイー・ウーマンを作るときには、もうバナー広告じゃないだろうと思って、言い続けているのですが、問題は、誰が担当し、どの予算を使い、どのような評価軸で進むかなんです。先見性のある経営者は理解し、希望します。でもこれって、誰がどのように担当するのか、企業側に担当者がいない。広告部は広告部でCMを発注し続けるし、バナーのような広告の頭でいる。そして、IR担当とは分かれちゃったりして。


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